(tatianazaets/gettyimages)

 人間の健康を客観的に見るには、バイタルサインが便利です。バイタルとは「呼吸」「体温」「血圧」「脈拍」のことを言います。スマートウォッチは、常に付けておけるので、行動記録(=運動記録)を中心にバイタルが取れる方向に機能充実して行きます。

 具体的には、各種センサーを搭載していくのです。行動は「加速度センサー」、体温は「熱センサー」脈拍は「光学センサー」です。そしてデータを、スマホに送り、データを見やすい形でユーザーに提示する。ブックデーターと照らし合わせ、所見を出す。今のスマートウォッチに付いている当たり前の機能です。

心拍が分かると何が分かるのか?

 センサーの中で一番安いのは、汎用性の高い加速度センサー。このため、スマートウォッチの最廉価版は、歩数、距離、カロリー数などの運動記録が取れる。これが基本です。

 この次がバイタルの中、心拍用の光学センサーです。センサーの有無は時計裏を見ればすぐわかります。発光のためのLEDが付いているからです。これが付くと、中から高級機種になります。

 運動と心拍数は密接な関係にあり、体が運動に慣れてくると心肺機能が上がります。心拍数だと、運動していないときの心拍数が下がります。運動効果が数値でわかる瞬間です。

 心拍数が計測できると、もう一つ重要なことがわかります。その中の一つに「睡眠」があります。「睡眠」は「運動」「食事」「ストレス」と共に、健康のために気になることで、いろいろな人が、「よく眠れない」「寝ても疲れが取れない」と言います。しかし、それは主観に基づく結果です。当然、睡眠中は意識がありませんから、詳しく分からないのも当然といえば、当然です。

 スマートウォッチの場合、睡眠は「4段階」に分析されます。脳が活動していない状態の「深い睡眠」と「浅い睡眠」、脳が活動している状態の「レム睡眠」と「起きているのと同じ状態」です。レムというのは「Rapid Eye Movement(急速眼球運動)」の頭文字をとったものです。目がピクピク動いている状態のことです。レム睡眠時は、脳が活発に働いており、記憶の整理や定着が行われています。また夢を見るのもこの時です。

 脳は一番、体が休まるのは「深い眠り」です。まず、脳が寝ます。当然、脳代謝が少なくなります。脳は、酸素、糖分とも劇的に使用します。それがないだけでも、体はずいぶん楽になります。別のことに使えます。加えて、成長ホルモンを含む、各種ホルモンが分泌され、体の休息、修復を行います。これはなくてはいけません。

 また「レム睡眠」も記憶の整理や定着の役割がありますので、なくてはなりません。特に重要な、この2つの睡眠をどのくらいとることができたのかを認識できるのが、ポイントとなります。