対ウクライナ政策、日韓歴訪など積極外交の目立つ米バイデン政権。それとは対照的に、消極的な野党共和党の対外スタンスに関心が集まっている。背景に、党内保守派の間でいぜん影響力を保持するトランプ前大統領の存在が見え隠れする。

(ロイター/アフロ)

1年あまりで欧州・東アジアを9回訪問

 バイデン大統領は昨年就任以来、79歳の高齢をおして欧州、アジアを舞台に意欲的な外交を展開してきた。各国歴訪は以下の通り、すでに9回に及んでいる:

<2021年>

・英国訪問、主要7カ国(G7)サミット出席のほか、エリザベス女王、ボリス・ジョンソン首相らと相次いで会談(21年6月9〜13日)

・ベルギー・ブルッセルで北大西洋条約機構(NATO)首脳会議、欧州連合(EU)各国首脳との会合に出席したほか、トルコのエルドアン大統領らと会談(同6月13〜15日)

・スイス・ジュネーブで露プーチン大統領、スイスのパルムラン大統領とそれぞれ首脳会談(同6月16日)

・イタリア・ローマで同国マッタレッラ大統領、同ドラギ首相、仏マクロン大統領、英ジョンソン首相、独メルケル首相らと個別会談のほか、主要20カ国・地域(G20)サミットに出席、バチカンにフランシスコ・ローマ法王を表敬(同10月29〜11月1日)

・英国訪問、グラスゴーで開かれた第26回国連気候変動枠組み条約国会議(COP26)に出席したほか、ジョンソン首相、グテレス国連事務総長、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領と個別に会談(同11月1〜2日)

<22年>

・ブルッセルを訪問、ロシアのウクライナ侵攻を受けて緊急開催されたNATO首脳会議に出席したほか、各国首脳と個別に会談(22年3月23〜25日)

・ポーランド・ワルシャワ訪問、モラヴィエツキ同国首相と首脳会談を行ったほか、同国訪問中のクレバ・ウクライナ外相、レズニコフ同国防相と会談(同3月25〜26日)

・韓国訪問、就任間もない尹錫悦大統領と首脳会談に臨んだほか、米海兵隊、空軍基地をそれぞれ訪問、米軍兵士を激励(同5月20〜21日)

・東京を訪問、岸田文雄首相との首脳会談のほか、皇居で天皇陛下と会見。さらに、日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」首脳会議に出席(同月22〜24日)

 さらに7月には、サウジアラビアなど中東諸国を歴訪、ウクライナ危機に関連して原油増産の働きかけを行う予定となっている。

 このほか、バイデン大統領はとくにウクライナ危機以来、ブリンケン国務、オースチン国防長官、ミリー統合参謀本部議長ら幹部を頻繁に欧州各国に派遣、自由主義陣営の結束を図るとともに、ロシアへの対抗姿勢をますます強めている。