11月に迫った注目の米中間選挙で、大方の予想に反し、民主、共和両党が「互角」になりつつあるとの最新世論調査結果が発表され、大きな関心を集めている。果たしてその背景に、何があるのか――。

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民主、共和の伝統的支持基盤に変化

 米中間選挙の行方については、つい数カ月前まで、共和党が下院で「地滑り的勝利」、上院も「奪還の公算」との見方が支配的だった。

 その理由として、①例年、中間選挙では野党が極めて有利になる、②バイデン民主党大統領のかつてない不人気、③ガソリンなど生活物価の異常な高騰、④経済が減速から後退に向かいつつある――などが指摘されてきた。

 こうした中、米ニューヨーク・タイムズ紙は12日、中間選挙に関し、選挙動向の詳細分析で定評のあるシエナ・カレッジ(Siena College)と合同で実施した注目すべき調査結果を発表した。それによると、過去の民主党、共和党の伝統的支持基盤に変化が生じ、新たな傾向が見られることが明らかになった。

 その内容は以下の通りだ。

 調査ではまず、すでに民主、共和のいずれかの党に登録を済ませた有権者849人(Registered Voters=RV)を対象に、中間選挙に向けて「議会でどちらの党の支配を望むか」を聞いたところ、民主党支持が「41%」だったのに対し、共和党支持が「40%」で、民主党支持の有権者が1%上回った。

 中間選挙では例年、野党(今年は共和党)が常に圧倒的に有利とされてきただけに、この数字は、極めて異例と受け止められている。

 次に、投票所に行くとみられる有権者(Likely Voters=LV)に限定して同じ質問をしたところ、共和党支持が「44%」、民主党支持が「43%」で、共和党が逆に1%だけ民主党支持を上回った。

 しかし、もともと今年の中間選挙では、「共和党有利」は織り込みずだっただけに、民主党をリードしても意外感はなく、むしろ、その差がわずか1%しかなかったこと自体がニュースとなっている。

 調査では、さらに対象者を「白人で大学卒以上」と「黒人以外のマイノリティ」有権者に分けて支持政党を聞いたところ、民主党に対する「白人で大学卒以上」の支持(57%)が「黒人以外のマイノリティ」有権者の支持(41%)を初めて上回った。

 これまでの議会選挙では、最近の2016年選挙含め、民主党は常に、マイノリティ有権者の70%以上の支持を獲得してきたことで知られる。逆に共和党は過去、「白人で大学卒以上」の有権者の支持で民主党を上回ってきたが、今回、初めて民主党にリードされた。