ロックダウンの最中に倒産が激増したイギリスですが、テクノロジーセクターに関しては好調で、過去最高の売上を記録した企業も出てきています。

例えば、ビデオ会議システムの売上は 2020年4月は前年比で169%の増加です。

パブやレストランに向けて小売店がどんどんデジタルでの販売を開始し、 学校や習い事にジムもオンライン化し、中小企業でさえも リモートでの仕事が当たり前になってきているので需要が激増しています。これは、企業規模に関わらず、地元密着型の零細スタートアップから大企業まで共通しています。

Lloyds Bank Commercial BankingとUK Tech Newsの調査(https://www.uktech.news/featured/covid-19-uk-tech-smes-demand-for-tech-in-the-new-normal-20200911)によれば、2020年3月から8月にかけて、72%のイギリスのテック系中小企業はサービス需要が増加したと回答しています。需要が増加したサービスはB2CとB2Bの双方で、全分野に渡ってとにかく大忙しです。

しかし、需要があまりにも急激に増えたため、半分以上の企業がビジネスモデルの大幅な変更を求められています。同じ調査によれば、47%がビジネスのやり方を変更せざる得なかったと回答しています。企業によっては、売れ筋のサービスが変わったのでそちらに注力したり、ビジネスモデル自体や対象とする市場を完全に変えたというところもあります。

ここで大問題になっているのが、そのための資金繰りをどうするかということです。ビジネスモデルを変更するにも追加投資が必要ですし、ビジネスのスケールアップを行うにしても、新たな人材を採用したり、デバイスや通信インフラの費用もかかるわけで、そう簡単には行きません。ほとんどの企業は、資金繰りにかなり苦労しています。

PlexalとBeauhurstの調査(https://www.uktech.news/featured/covid-19-uk-tech-smes-demand-for-tech-in-the-new-normal-20200911)によれば、3月23日から7月19日にかけて、イギリスのスタートアップは26.7億ポンドの投資を確保しましたが、2019年の同時期に比べ39%のダウンです。

こういったスタートアップは、政府の緊急融資である「Coronavirus Business Interruption Loan Scheme」から漏れてしまうという声を受けて、イギリス政府は急遽、スタートアップ向けに「The Future Fund(https://www.british-business-bank.co.uk/ourpartners/coronavirus-business-interruption-loan-schemes/future-fund/)」や「Innovate UK’s grants and loan scheme(https://www.ukri.org/news/ukri-plays-a-key-role-in-billion-pound-support-package-for-innovative-firms-hit-by-coronavirus/)」を発表しました。

こういうった動きの速さは、イノベーションやスタートアップを重視するイギリスらしく、日本政府にも参考になる点がたくさんあります。