「投資を始めよう」と思ったとき、選択肢はいろいろあります。中でも投資初心者におすすめだという投資信託。一体どんな商品なの?

【働き女子の投資信託選び・基礎編】
「投資初心者に投資信託がおすすめな理由3つ」(この記事)
「こんな買い方に注意 ランキング頼りはなぜNG?」(8月2日公開予定)
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「投資信託の選び方 アクティブ投信編」(8月23日公開予定)
「働き女子にぴったりな積立投資」(9月6日公開予定)

初心者こそ投資信託がおすすめ

 皆さんが、「預貯金に加えて、少し投資も始めよう」と思ったとき、さまざまな選択肢があります。代表的なのは、過去のコラム(投資するってどういうこと? 具体的な投資方法2つ)でも触れた、株式や債券です。

 株式は企業が発行する証券で、購入すると株主(オーナー)になれます。購入後に企業の価値が上がり、株価が上昇すれば売却したときに利益が得られますし、保有中は配当を受け取ることができます。それ以外にも、REIT(ビルやマンション、倉庫など不動産に投資する投資信託)やコモディティ(原油などのエネルギーや金・プラチナなどの貴金属、穀物、非鉄金属など)といったものもあります。

 投資初心者の読者の皆さんには、投資信託という金融商品を活用するのがおすすめです。投資信託とは、たくさんの投資家から集めたお金を一つにまとめて、運用のプロが株式や債券などに投資をする金融商品のことをいいます。

 投資信託をおすすめするのは、
(1)少ない金額から始められる
(2)世界のさまざまな資産に投資できる
(3)たくさんの会社に投資するので、リスクを抑えられる(※)
という特徴があるからです。
※株式に投資する投資信託の場合

 一つずつ内容を見ていきましょう。

(1)少ない金額から始められる

 まず一つ目は、投資信託は少ない金額から始められる点です。一般に1万円から購入することができます。毎月一定額ずつ購入していく積み立てという仕組みを使うと、1000円や500円から始めることもできます。積立投資については、別の回で詳しく解説します。

 最近では、楽天証券やSBI証券、マネックス証券など、一括で購入しても積み立てでも、投資信託を100円から購入できるようになりました。投資を始めるハードルがかなり低くなっていますね。

(2)世界のさまざまな資産に投資できる

 おすすめの理由二つ目は、一人ひとりが出すお金はそれほど多くなくても、たくさんの人のお金がまとまると数百億円、数千億円単位になります。これだけのお金があると、個人ではアクセスしにくい地域や国も含めて、世界中の資産に投資することが可能になる点です。その結果、三つ目として、たくさんの会社の株や債券などにまとめて投資することができるのです。

(3)たくさんの会社に投資するので、リスクを抑えられる

 投資信託は、運用の専門家が、投資信託という「器」に株式や債券などを入れた「詰め合わせ(パッケージ)」だとイメージしてください。

 例えば、日本企業の株式に投資する投資信託を一つ買うと、そこに入っている数十社、あるいは数百社の株にまとめて投資することができます。さらに、先進国の株式に幅広く投資をする投資信託を購入すれば、アップルやマイクロソフト、ネスレといった世界的に有名な企業にも自分のお金が投資されることになるのです。

 このように、投資信託はたくさんの会社の株にまとめて投資をするパッケージ商品なので、仮に投資している会社のうち、一つの会社の株価が大きく下落したとしても、投資したお金がゼロになる心配がありません。一つの会社の株に投資をするのに比べると値動きの振れ幅が小さくなり、リスクを抑えることができるわけです。

 投資を始めるには、まずは世界の株にまとめて投資をする、そして、ゆったりと世界の経済成長の波に乗っていく、という姿勢が基本になります。その意味では、少ない金額から、日本を含めた世界のさまざまな企業の株にまとめて投資ができるツールとして、投資信託はとても便利な商品だといえます。

投資信託の中身はさまざま

 一口に投資信託といっても、その中身は多岐にわたります。というのも、投資信託というのはあくまでも「器」であって、その中にはさまざまなモノを入れることができるからです。

 株式や債券、不動産だけに投資するものもあれば、「株と債券」「株と債券と不動産」というように、いくつかの種類がまとめて入っているものもあります。このように、中身によって特徴や性格は全く違い、投資信託の数は今や6000本以上にもなっています(2017年6月末時点)。

 中には、高度な金融技術を使った複雑なもの、手数料がとても高いものなどもありますが、皆さんが資産形成・活用を考えるときには、低コストで、シンプルなものを選べばOKです。具体的にどんな視点で商品を選べばよいかは、次回からお伝えしたいと思います。

<今回のまとめ>
●仕事をしながら資産形成をするなら、投資信託というツールを利用すると便利
●投資信託を使うと世界のたくさんの株式などにまとめて投資できる
●100円から始められる証券会社もある

文/竹川美奈子 写真/PIXTA

Profile竹川美奈子(たけかわ・みなこ)
ファイナンシャル・ジャーナリスト/LIFE MAP,LLC 代表。「1億人の投資大賞」選定メンバー、「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)」幹事など、投資のすそ野の拡大に取り組んでいる。「臆病な人でもうまくいく投資法−お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話」(プレジデント社)、「一番やさしい!一番くわしい! 個人型確定拠出年金 iDeCo活用入門」(ダイヤモンド社)ほか著書多数