故郷を離れて働いている人は、お盆やお正月に実家に帰って過ごす人が多いのではないでしょうか。でも、この時期は帰省ラッシュや手土産の支度など、大変に感じることも……。

 日経ウーマンオンラインの読者にアンケートを取ってみたところ、女性ならではのいろいろな苦労がある一方で、帰省が楽しみという声も多くありました。出身地やライフステージによって、人それぞれの過ごし方があるようです。

【調査概要】
◎日経ウーマンオンライン上で読者を対象に実施
◎調査期間:2017年6月30日(金)〜7月31日(月)
◎有効回答者数:399人

「結婚はまだ?」と催促される

 今回のアンケートで最も多かった悩みごとは、ズバリ「帰省すると親や親戚から結婚について催促される」こと。独身の人にとっては、地元の友達の多くが早々に結婚しているため居心地が悪いという場合も珍しくないようです。

◆ 悩ましいのは、結婚に関することです。親や親戚からのプレッシャーがあり、一方でかなり気を使われていることが悲しいです。みんなに悪気はないので、余計につらいです。地元の友達はみんな結婚していて、時間の流れが違うと実感します。それでも母の作る散らし寿司などのご飯は楽しみで、毎年帰省しています。(28歳、製造、マーケティング)

◆ 実家に帰ると、会う親戚全員が「結婚はまだか」の大合唱。正直、他に話題がないから深い意味もなく言っているだけだとは思います。でも、共通の話題がない人と無理に付き合いを続ける必要があるのかは疑問です。(28歳、公務員)

◆ 帰省は楽しみです。家族が大好きなので、長期休暇だけの帰省では少ないくらいです。ただ憂鬱なのは、地元の友人に会うこと。9割方、結婚しています。子どもがいる友人も多く、自由に遊べないので誘いづらいです。その上「結婚しないの? 彼氏は? 仕事ずっと続けるの?」と質問攻めにあうと、もう会いたくなくなります……。(28歳、不動産、秘書)

◆ 現在30代ですが、20代の後半から実家に帰るたびに結婚をせかされてウンザリしています。「誰かいい人いないのか」「いつになったら結婚するのか」と両親にも祖父母にも言われツライです。揚げ句の果てには地元の人に相談して、私の結婚相手を探しているようです。私を心配してくれてのことだと思うと、怒ったり不快感を示したりもできず、帰省がおっくうになりました。(33歳、情報通信、企画)

交通費がかかるし交通機関が混雑する

 実家が遠い人は交通費の負担が大変。家族が増えると、費用が倍増していきます。特にお盆や正月など、多くの人が一斉に移動する時期はチケットを取るだけでも一苦労です。

◆ 大型連休時は交通機関の価格が高いし、座席も混むのが困ります。(27歳、情報通信、SE)

◆ 交通費が高い。実家が遠く、帰れるのはお盆とお正月の繁忙期だけなので、飛行機代が往復7万円近くすることも。海外旅行に行けそうです。(28歳、製造、マーケティング)

◆ 悩みは交通費。夫と二人で往復6万×年2回かかります。(37歳、教育・学習支援、教育関連専門職)

親戚付き合いに気を使う

 地元が季節の行事をしっかりやる地域の場合、帰省の時期はむしろ忙しくなります。親戚付き合いも大変です。お土産にも手を抜けませんね。逆に、地元に知り合いの輪が広がったことで帰省が楽しみになったという人もいました。

◆ 地元に住んでいるので帰省は簡単ですが、田舎なのでお盆の行事の用意がとても忙しいです。(27歳、医療福祉関連、医療・介護関連専門職)

◆ 実家は田舎にあり、親戚の中でも本家の立場です。お盆や年明けは人の出入りが激しくなり、落ち着きません。しかも、地元の従妹が二人とも妊娠中なので気を使います。(29歳、医療福祉関連、受付)

◆ 帰省のたびにどんな手土産を持っていくか悩みます。(28歳、サービス、総務・企画)

◆ 妹が「一人で帰省すると掃除要員としてコキ使われて、友達と会う時間がない」というので、一緒に帰省しています。実家に帰ると結婚して子どもを産んだ同級生と比べられる上、母親の友人が孫などを連れて来てお土産や小遣いを渡さなければならなくなります。そこでお盆やゴールデンウィークではなく平日に有給休暇を取って帰るようにしています。(38歳、卸売・流通、広報)

◆ 長い時間かけて帰省してもすることがなく暇なのが苦痛でした。が、祖母の住む団地で次第に地元の友達ができて、輪が広がり、帰省が楽しみになりました。(29歳、商社、営業事務)

両親の不仲や老化がつらい

 実家に帰って両親の顔を見るのが憂鬱という人も。久しぶりに会うと、余計に親が年を取ったことを実感するからかもしれません。先々の介護について思いを巡らす人も多いようです。

◆ 実家に帰る前はいつもすごく楽しみなのですが、両親の年を取った顔や動きを見ると、だんだん帰るのがつらくなってきました。料理の味も、もう全く口に合いません。仕方ないことだと分かってはいても、つらいです。(37歳、情報通信、SE)

◆ 実家が近いので毎週帰っています。今はまだ単純に帰るのが楽しみですが、今後は介護が始まると思うので心配です。(42歳、製造、品質保証)

◆ 実家まで車で30分くらいですが、両親の仲が悪くしょっちゅうケンカしているのが本当に嫌です。いつも2、3時間で帰ります。(27歳、医療福祉関連、医療・介護関連専門職)

「結婚は?」の次は「孫を早く」

 結婚すれば親からの「結婚はまだ?」という圧力はなくなるものの、既婚者ならではの悩みも。

 今度は「孫はまだ?」とせかされ、実家から足が遠のく一因になることがあるようです。「結局、両親の望みをすべてかなえてあげることはできないと気付いた」というご意見には深いものがあります。

◆ 結婚についてあれこれ言われるのが面倒で、早く結婚したくなりました。ところが、結婚したらしたで、次は子どものことを言われるから面倒です。結局、親の望みをすべてかなえてあげることはできないなと気付きました。(29歳、製造、総務・人事・秘書・広報・一般事務・営業事務)

◆ 独身時代は実家に帰ると「結婚、結婚、結婚」と呪いのように言われて本当に嫌でした。それが終わったと思えば今は、「早く孫の顔が見たい。なんでまだなのか」とせかされるので本当に憂鬱です。対策としては、手土産を持っていって話のネタにしたり、友人の結婚式や仕事の話をしたりします。とにかく子どものネタを出させないように、必死に話しまくります。(34歳、金融、受付・一般事務)

◆ 結婚してからは夫が一緒なので、両親と私たち夫婦のお互いが気を使わなければならず、くつろげないのが悩みです。また、実家に帰ると母親からの「孫はまだ?」アピールがつらいです。(30歳、情報通信、SE)

◆ 両家の実家に帰らないといけないのが面倒です。できればお互い一人で実家に帰ってゆっくりしたい。「夫婦でそろって帰省する」という風習、無言の圧力がしんどいです。(31歳、小売、マーケティング)

◆ 毎年、8月は夫の実家に帰省しますが憂鬱です。最低でも3日泊まりますが、ストレスがたまる一方。お義母さんはずっと動きっぱなしなので、こっちも全然ゆっくりできません。食事もお義母さんが煮物など手作りしてくれるのですが、せっかくの帰省なので地元のおいしいものなど外食もしたいです。(43歳、医療福祉関連、受付)

孫をかわいがってもらえるのはいいけれど…

 子どもがいる人にとって帰省とは、「両親に孫を見せる」という意味が大きいようです。ところが孫をかわいがってもらえる代わりに、あれこれ耐えなければならないこともあるようで……。

◆ 実家に帰るのは気が重いです。“孫フィーバー”な母が子どもをかわいがってくれるのはいいのですが、私よりもかわいいとか、いちいち言わなくてもいいことを言うのでイライラします。(33歳、金融、一般事務)

◆ 毎年、帰省は楽しみですが、年々親が年老いてきて、愚痴を聞く役に回ることが増えてきました。子どものしつけにも口を出してきて居心地が悪くなり、予定を切り上げて帰ってくることもしばしば。それでも、高齢の祖母のことが心配で、祖母会いたさにまめに帰省しています。(32歳、情報通信、総務)

◆ 私も夫も実家が遠方ですが、どちらかだけに帰省すると角が立つため、なるべく両方の実家に行くようにしています。交通費も時間も体力も必要ですが、孫を見せて親孝行ができていると思えば耐えられます。(34歳、製造、研究開発)

帰省が楽しみ!

 今回のテーマは「帰省のお悩み」でしたが、実は純粋に帰省を楽しみにしている人もたくさんいました。できればいろいろな悩みを感じることなく、育った家で家族や親戚と仲良く、ゆっくりと過ごせたら最高ですね。

◆ のんびりできるから実家は好き。(25歳、小売、営業・販売・接客)

◆ 節目ごとに帰っています。母とのおしゃべりが大好き!(34歳、農業、一般事務)

◆ 実家は沖縄。毎年、旅行気分で帰っています。年に一度のお楽しみなので、面倒臭いと思ったことは一度もありません!(26歳、情報通信、総務)

◆ 夫の実家は自宅から30分のところにあるので、帰省とは言わないかもしれません。月に1回は遊びに行っています。孫の顔を見せるという口実でお邪魔し、のんびりさせてもらい、あわよくばご飯をごちそうになります。ラクさせてもらえるし、食費の節約になり、とっても助かります! 「いつでも来て〜!」と、ウエルカムな姿勢で迎えてくれるのがありがたいです。いつもありがとう!(29歳、建設、総務・一般事務・技術職)

◆ 実家まで自動車で7時間ぐらいかかります。でも、移動やパーキングエリアなど、すべてをレジャーと考えて楽しみます。たくさんのお土産をもらって帰るのも楽しみです。(38歳、医師・医療関係者、医療・介護関連専門職)

いわゆる帰省がない人も

 地元に住んでいれば、大移動して泊まりがけで帰省する必要はなくなります。大掛かりな帰省はしなくても、親戚とお墓参りなど季節の行事をきちんとしている人もいました。

◆ 実家暮らしで、祖父母宅も近所です。帰省の必要がありません。逆に時間をもて余します。お盆や年末年始など、連休の時期はどこへ行っても混んでいるのが悩みです。(31歳、保険、一般事務・営業事務)

◆ 地元婚のため、どちらの実家も近所です。実家に行っても、泊まらなくていいので気は楽です。(32歳、製造、経理・総務)

◆ 実家が近いのであまり帰省という意識はありませんが、実家には帰ります。お墓参りに一緒に行くなどします。(34歳、サービス、企画)

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 実家暮らしで帰省の必要がない人から、海外旅行に行けそうな費用をかけて帰省する人まで、帰省の事情は人によってさまざまでしたね。結婚しているか、子どもがいるか、両親の年齢など、年代や立場によっても帰省の悩みごとは変わってきます。

 ただ、悩みはあっても「地元に帰るとほっとする」、「実家のペットに会える」、「帰省がきっかけで友達が集まる」など、地元での楽しみもたくさん寄せられていました。帰省する人にとってうれしいことも嫌なことも含めて、思い出深い、よい休暇になりますように!

文/越智理奈 写真/PIXTA