女優の広末涼子さんが5月30日放送の『眠れぬ夜はAIさんと』(NHK)にゲスト出演し、子育てエピソードを明かしました。

ママだから明るく笑顔でいなきゃいけないって思ってたけど……

3人のお子さんのママである広末さん。歌手のAIさんとアカペラボーカルグループ「RAG FAIR」の土屋礼央さんが司会を務める番組にゲスト出演した広末さんは、視聴者の子育てや夫婦のお悩みに自分なりの回答を示しました。ちなみにAIさんは二児の母、土屋さんも小学生の男の子の父です。

まず紹介されたお悩みは「夫が娘と仲良しで会話時間が多く、勉強の妨げになっていないかと心配……」というもの。広末さんは相談者の状況に「すごい幸せ!」とコメントし、自身が実践してきたという「3点固定」の法則を紹介します。

「3点固定」とは、起きる時間、学習を始める時間、寝る時間を決めておく(=固定する)ことで、生活リズムや習慣が身につくというもの。広末さんのお子さんは長男が19歳で、次男は12歳、長女は7歳と年齢が離れているため、宿題をする時間などタイミングがバラバラになってしまうことが多く、3つの時間だけは固定していたそうです。相談者に対して、「パパに注意するよりも、娘さんとママで時間を決めておくとよいかも」とアドバイスを送っていました。

また、5歳の男の子と1歳の女の子を育てるママからの「ちょっとしたことですぐイラっとしてしまう。落ち着いて対応するコツはありますか?」というお悩みには、AIさんが「私本当にこういう感じ!」と共感。

広末さんは「命令が一番ダメだっていうよね。アレしなさい、コレしなさいとか。急がせるのもダメだって」と言い、「お仕事してるママも多いし、家事も育児もやらなきゃいけないことがあって子どもたちにどうしても『早くして』って言っちゃうんだけど、そこをぐっとこらえて待つとか、促すとか……」と、親側の忍耐が求められると話しました。

また、広末さんは長男を育てているときに、何かを命令するよりも頼ったりお願いしたりするほうが「自分がママのことを助けてあげられるんだ、ママも大変なんだ」と子どもが思ってくれることに気付いたといいます。

「ママだからいつも明るく楽しく笑顔でいなきゃいけない、正しくいなきゃいけないって思ってたのが、長男には負担で寂しかったみたい。ママが楽しく元気に仕事行ってるのを見るのは別にうれしくなくて。『ママだって仕事行きたくないんだけど』とか『この時期大変だから手伝ってほしい』っていうと『しょうがねぇな』みたいになったり」と、長男の反応から感じ、「甘えてみるのもいいかも」と思うようになったといいます。

「夫婦で言い合えたりケンカできるのも素敵だなって」

3つめのお悩みは男性からで、「妻はことあるごとにイライラしています。夫の私も一生懸命に家事・育児をしているつもりですが、とくに彼女の気持ちに余裕のないタイミングでは家事の不完全さを指摘され、全然なにもしてくれない!と言われることも。妻と穏やかに生活するためにどうしたらいいでしょうか?」というもの。

広末さんは「私は全部言うタイプではないけど、心の中では『あなたは家事の全貌を知らない』って思ってました」と苦笑しながら明かします。ケンカはしたくないし相手の気分を悪くさせたくもないので我慢してしまい、夫から「そのときに言ってくれたらいいのに」と指摘されることもあったとか。だからこそ、「夫婦で言い合えたり、ケンカできるのも素敵だなって」と思うそう。

同じく夫婦にまつわるお悩みで「結婚して35年。最近ケンカが絶えず、愛情が薄れているように思います。昔のようにラブラブになるには?」という相談には、「なにかのセリフで印象に残っているものがある」と語り始めた広末さん。

そのセリフとは、「夫婦は子をかすがいにしたときに終わる」。

とはいえ、「でも夫婦は別に終わってもいいじゃんって人もいるし、そんなラブラブじゃなくたって一緒にいることに意味があるって人もいて、いろんな価値観があるけど、そうじゃないところを目指してるご夫婦ってことですね」と多様な価値観に言及しつつ、「もし旦那さまにイラっとしたり笑えなくなったなら、自分の時間を充実させるのはどうですかね、友達と出かけて楽しい気分になったり」とコメントしました。

長男が留学前に熱唱「奮い立たせてるんだろうな」

また、番組では広末さんの長男のエピソードにも話題が広がりました。

先日TOEFULの試験を受けた長男が、緊張のあまり失敗したと激しく落ち込んできたそう。広末さんが「努力は報われるから、夢は叶うから、やればできるから」と励ましたところ、長男から「それはママが成功してるからそういうこと言えるんだろう」という言葉が返ってきたのだといいます。

「結果が直後の試験や進路につながらなかったとしても、やるだけのことをやったら後悔はしない。ノウハウを覚えたり、次へのステップアップには絶対なるから。でも落ち込んでそのままやらなかったら、後悔したり諦めたりっていう癖がつくから、そこはやりきるべきだって、若い彼らには私たちは言っていくべきだと思う」と広末さん。

ただ、それは若いからこそ。広末さん自身も40代になり、昨年は忙しすぎて故障も多く、腰を痛めた際には注射を打ち点滴もして、座薬をいれて現場に行くほどの状況だったのだそう。

そのときは「もう私なにをやってるんだろう……」と落ち込み、そんなママを見たお子さんから「どうしてそんな状況で仕事に行くの?」と言われたそうです。

20〜30代の頃は「気持ちと気合いでいけちゃってた」ものの、加齢に伴い体は変化していくので、「がんばりすぎるとストレスになったり余計に負担かけたりするから、もうちょっとゆっくりなペースで向き合っていったらいいんじゃないかな」と、ゆるめることも大事だと痛感したと明かします。

ちなみに広末さんの長男は以前、広末さんのすすめもあって海外へ留学した経験があります。留学直前、長男がお風呂で星野源さんの『Family Song』を熱唱しているのが聞こえた広末さんは「奮い立たせてるんだろうな、って。ハッピーだからハッピーな歌を歌うんじゃなく、寂しいからこそ上を向いたり、音楽にはそんな力がある」と振り返りました。

ひとつひとつの悩みに対するコメントが、広末さんがしっかりお子さんと向き合ってきたことを物語り、広末さんの明るさとやさしい笑顔が番組全体を温かな雰囲気で包んでいました。