「子どもに飛行機を間近で見せたいけれど、どこに連れて行けばいい?」とお探しのアナタ。羽田空港の展望デッキよりも至近距離で飛行機を見られる、JALの工場見学に参加するのはいかが。空のお仕事に触れたり、普段は入れない格納庫で飛行機を間近に見られたり、貴重な体験がいっぱい。筆者が家族3人で参加した体験談をお届けします。

大人気!【JAL工場見学〜SKY MUSEUM〜】とは?

【JAL工場見学〜SKY MUSEUM(スカイミュージアム)〜】は、JALが一般向けに無料で実施している工場見学ツアーです。

ツアーの内容は、空のお仕事やJALの歴史に関する展示を見学できる「ミュージアム体験(60分)」、飛行機のメンテナンスやチェックを行う格納庫に潜入できる「格納庫見学(50分)」の合計110分。

無料とは思えない充実した内容が好評で、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層から支持され、年間来場者数が12万人(※)を超える大人気ぶりなんですよ。

見学は完全予約制。見学日から1カ月前の9時半より、公式HPから予約が行えます。見学の対象年齢は、小学生以上となっています。

※コロナ禍前の年間来場者数

JAL SKY MUSEUM 基本DATA

■所在地:東京都大田区羽田空港3-5-1 JALメインテナンスセンター1

■TEL:03-5460-3755(受付時間9:30〜16:30)

■見学実施日:月・火・木・土・日

各曜日ともに9:30〜11:20、10:45〜12:35、14:45〜16:35の3回実施

■見学定休日:水・金曜日、年末年始、特定日

■予約:必要。公式HPからお申し込みください。

■料⾦:無料

■アクセス:

東京モノレール「新整備場駅」から徒歩2分

■駐⾞場:なし

■トイレ:あり

■⾷事:

羽田空港国内線・国際線旅客ターミナル内に飲食店多数あり。「新整備場駅」付近にはなし。

■備考:

小学生1・2年生には、5名につき1名の割合で成人(18歳以上)の同行、小学3年〜6年生は成人の同行が必要。小学生未満のお子さまは、安全上の理由から、保護者同伴であっても入場不可。

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※変更がある場合がありますので、詳しくはHP等でご確認ください。

【公式HP】▶JAL SKY MUSEUM

いざJAL工場見学へ! まずは飛行機がよく見えるラウンジをゆったり満喫

工場見学の会場は、東京モノレール「新整備場駅」出口のすぐ右側にそびえ立つこちらのビル。

整備場に併設されたビルが会場

JALメインテナンスセンター1です。ビルに沿って少し歩き、一つ目の角を右に曲がったところに入口があります。この看板が目印!

この入口付近でスタッフの方がボードを持って出迎えてくださるので、初めての方も迷わず到着できるはずです。さっそくJALの「おもてなしの心」を体感!

ちなみに、会場に駐車場はありません。我が家は羽田空港の第3ターミナル併設の駐車場に車を停め、そこから1駅だけモノレールに乗って向かいました。

ビルに入ったら、予約時の名前を伝えて受付をしましょう。

代表者は身分証明書の提示が必要になるので、持参するのをお忘れなく。

受付を済ませると、人数分の入館パスがもらえます。

このピンクのネックストラップ、とってもオシャレ! 首に下げた瞬間からテンションが上がります。来場記念に持ち帰れるのも嬉しいですよね。

ゲートを抜け、いよいよ館内へ。

「どんな世界が待ち受けているだろう〜?」とワクワクしながら、メイン会場となる3階のフロアに進みます。

そして案内されたのは、ゆったりくつろげそうなこちらのラウンジ。

なんと目の前は羽田空港の滑走路。大きなガラス窓越しに、JALの飛行機や国際線ターミナルから離陸する海外の飛行機の姿を、バッチリ眺められる特等席になっているんです。

うわー、VIP待遇みたいで楽しくなりますね(笑)。

さすが、飛行機の発着数が日本一を誇る羽田空港、ひっきりなしに離発着する飛行機に息子も釘付けです。

写真には撮れませんでしたが、左手には富士山も見えていましたよ。

コックピットに座れるほか、レアな体験がいっぱいのミュージアム

参加者が全員そろったところで部屋を移動し、まずは飛行機が飛ぶしくみや構造などについてビデオ鑑賞で学ぶところからスタート。格納庫で飛行機を見る前に、しっかり「予習」できるというわけです。

ビデオ鑑賞が終わると、ミュージアム内の展示エリアを自由に見学できます。

ミュージアムの目玉ともう言うべき、滑走路をイメージした「スカイランウェイ」は、飛行機になった気分で思わず助走したくなる空間(笑)。

滑走路の両側に設置されているのは、JALのお仕事紹介ブース。パイロットや客室乗務員、グランドスタッフをはじめ、5つのお仕事について学ぶことができます。

縦型のディスプレイには、等身大の現役JALスタッフが登場。それぞれのお仕事の魅力を紹介しているのが面白いです。

なかでも息子が興味津々で見入っていたのは、飛行機の安全運航を陰で支えるお仕事「整備士」のブース。

飛行機のタイヤの重さは約1.5トン。これは、普通乗用車1台分の重さにあたるのだとか。

着陸時にタイヤが受ける約300トン以上の衝撃に耐えられるように、とても丈夫につくられているそうです。そんなに重いと、整備するのもきっと大変なんでしょうね。

隣には、整備士の方が実際に使用する工具も展示されていました。

扱う工具の多さと規格外のスパナの大きさにビックリ! 数多くの工具や部品を扱う整備士のお仕事ですが、どんな小さなものであっても紛失は許されません。緊張感やプレッシャーは計り知れないんでしょうね。

続いて、お仕事紹介ブースに設置された二次元バーコードリーダーに入館パスをかざすと、仕事にまつわる7つの「空のトリビア」が表示されます。

思わず「へぇー」と口にしてしまいそうな内容ばかりなので、ぜひお子さんと一緒に挑戦してみてください。

次にやって来たのは、「制服体験コーナー」です。

パイロット(男女2種)、グランドスタッフ、客室乗務員(男女2種)の3タイプから選べ、大人も子どもも着用可能です。

じつは、普段から制服を着ることあまり興味がない息子。

最初は「僕は着なくていいや」と言っていた息子でしたが、「5秒で変身できるので、その秘密を体感してみてください」というスタッフの説明を聞き、「それなやらやってみたい!」と着用することになりました。

息子が選んだのは、もちろん「パイロット」の制服。

お〜、なかなかサマになっています(笑)。

シャツを着て、ネクタイを締めて、ジャケットを羽織って……と着用するのに時間がかかりそうな制服ですが、本当に説明どおり5秒で着用完了。あっという間にパイロットに変身できました。

5秒で変身できる秘密は、みなさんが訪れたときのお楽しみに!

ハイ、敬礼! 機体のモックアップを背景に写真が撮れるので、とっても良い記念になりますよ。

座席シートの座り心地を体感できるコーナーもあります。

こちらは、ビジネスクラスとエコノミークラスの中間的なクラスのシート「JALスカイプレミアム」。

JALの現行座席よりもシートの前後間隔を約10センチ拡げたそうで、ゆったり座れるのがいいですね。

シェル型になったシートは、前の人が座席をリクライニングしても背もたれが倒れてこないつくり。機内でくつろいでいるときに、前席が倒れてくると圧迫感を感じますが、これなら常に一定間隔をキープできて快適に過ごせそう!

こちらは、JAL国際線のビジネスクラスのシート「JALスカイスイート」です。料金的に我が家にはあまり縁はなさそうですが、どれだけ快適なのかは気になるところ。さっそく座ってみます。

おー、やっぱり座り抜群! 三方を囲まれたシートは、まるで個室のようでプライベート感もバッチリです。

シートがフルフラットになるから、足をのばしてゴローンもOK。

これなら10時間超えの長距離フライトもゆったり過ごせそうですね。あ〜、経済的な余裕があればぜひぜひ利用してみたいです(笑)。

続いて訪れたのは、スカイランウェイの中央に配置された飛行機先端のモックアップ。

なんと中にはコックピットが再現されていて、実際に座ることができるんです! めちゃめちゃレアな体験ですよね。

JTA(日本トランスオーシャン航空)が導入したボーイング737-400のフライトシュミレーターとして活躍したコックピット

さっそく座ってみると、操縦席が意外と狭いことにビックリ。スイッチや計器類がとにかくいっぱいあって、それがスペースの大半を占めている印象です。

操縦かんは固定されていますが、スイッチは動かせるようです。

うぁー、これは楽しいに決まっていますよね。メカニック好きの息子は、もちろん夢中!

頭上にもびっしりと並んだスイッチを黙々と触って楽しんでいました。それにしても、この膨大なスイッチをすべて覚えなきゃいけないパイロットって、やっぱりすごい職業ですよね〜。尊敬!

見どころいっぱいのスカイランウェイを後にし、JALと日本の空の歴史が分かる「アーカイブズゾーン」へ行ってみました。

いちばんの見どころは、JAL客室乗務員の歴代制服の展示。初代から現在着用中の11代目まで、ズラリと並ぶ光景は圧巻です。

いちばん奥は、旧JAS時代の制服。マリーゴールド色のワンピースは、当時流行のミニスカートでアクティブな印象です

現在の11代目の制服のテーマは「ハイブリッド・モダンビューティー」。女性はワンピースに加え、パンツスタイルを初採用し、時代が象徴されているのが面白い

制服コーナーの裏には、歴代航空機のモデルプレーンやデジタル年表も展示されています。

歴代航空機12機のモデルプレーンをスペックとともに紹介。すべて同一の縮尺モデルを展示しているので、飛行機のサイズの変遷が楽しめるそう

デジタル年表は、タッチパネル式ディスプレイ!

JALと日本の空の歴史について知りたいお子さんにぴったりです。

ちなみに、来場記念となるオリジナルグッズを取り揃えた「ミュージアムショップ」に行けるのは、この展示エリア見学のときだけ。

グッズを購入予定の方は、早めにショップをチェックしてみてくださいね。

いったいどんなところ? 飛行機の安全を支える現場「格納庫」に潜入!

ミュージアム体験を終えると、いよいよお待ちかねの「格納庫見学」に移ります。

安全のためにヘルメットをかぶり、渡り廊下を通って隣にある格納庫へ移動。10名ほどのグループに分かれ、スタッフの方が1名ついて説明をしながら進んでいきます。

格納庫へと通じる扉の前に到着すると、「中はどうなっているんだろう?」「どんな飛行機があるのかな?」とドキドキ、ワクワクが止まりません。

そして扉が開き、いざ潜入のとき。

ジャ、ジャーーーン! こちらがJALメインテナンスセンターにある2つの格納庫のうち、最初に見学する「M1格納庫」です!!

M1格納庫の大きさは、幅175m、奥行き100m、高さ40m

感想はとにかく広い! 3階デッキからの眺めは、まるで「巨大工場」を見下ろしているかのよう。飛行機が最大4機も格納できるとあって、そのスケールの大きさは圧巻です。

M1格納庫では、1週間〜1か月ほどを要する大がかりな整備を実施しています。自動車でいうところの「車検整備場」のような感じでしょうか。

エンジンの整備などを行うための、作業用の大きな足場が組まれているのが特徴です。

M1格納庫では座席などの装備品をすべて取り外して、徹底的に行う整備なども行われているのだとか。どうやって取り外すんでしょう……!? 一度見てみたいですよね。

とここで格納庫内をぐるりと見渡したのですが、あれ、飛行機がいない??

な、なんと我が家が見学した時間には大がかりな整備を必要とする機体がなく、格納庫内に飛行機がいなかったのです。

ガーン、そんなこともあるとは……。残念ですが、仕方ないですね。

気を取り直して、隣にあるもう1つの格納庫「M2格納庫」へ向かいます。

おー、こちらの格納庫にはちゃんと飛行機がいました! 良かったー!!

M2格納庫では、日常的なメンテナンスや緊急時の整備などを実施。24時間・365日休むことなく稼働しています。

M2格納庫の大きさは、幅195m、奥行き105m、高さ40m

「おや、何か違う?」と思ったら、足場が組んであったM1格納庫と比べると足元がスッキリしているのが特徴ですね。

そして説明を受けるまで全く気付かなかったのですが、M1・M2格納庫ともに、飛行機が行き来できるように柱が1本もありません。こんな巨大空間なのに柱がないなんて……とちょっと不安になりますがご安心を!

ジャッキを使って鋼鉄製の杭を打ち込み、沈下などが起きない地盤から建物を支える「ジャッキアップ工法」で建てられているので、柱がなくても並行に保てるのだそう。なんと震度7の地震にも耐えられるというから驚きですよね。

さてこちらのM2格納庫では、1階に降りられるとのこと。いよいよ至近距離で飛行機と対面するときがやってきました〜。わーい!

と、ここでスタッフからの見学時の注意事項の説明がいくつかあります。いちばん注意したいのは、足元にあるマンホールの上を歩かないこと。

なんでも高圧電流が流れているからなのだとか。未就学児が安全上の理由のため見学できないのは、このためだったのですね。

1階に降り立ち、「ついにこのときが来たー!」と嬉しそうにスタッフの後に続く息子。

そして、ついに飛行機のすぐ目の前に到着〜!

おーーー、至近距離から見る飛行機は想像以上のド迫力! エンジンの形や羽根の角度など細部までバッチリ見えるので、息子も真剣に見入っています。

飛行機の機種は、JALがいちばん多く保有している「ボーイング737-800」だそう。

飛行機のエンジンといえば「丸型」が一般的ですが、ボーイング737は「おにぎり型」になっているのが特徴。

きれいな円形ではなく、下部がつぶれたような「おにぎり型」のエンジン

「なぜおにぎり型?」って気になりますよね。

かつてボーイング737は、燃費を良くするために、エンジンの直径を大きくする必要があったのだそう。でも脚の短いボーイング737は、そのままでは地面に触れてしまいます。

そこで本来エンジン本体外側についている部品を左右に移し、下部をつぶすことで対応したのが「おにぎり型」の始まりだそうです。おもしろいですよね〜

先ほど「航空教室」で教わったように、翼の先端の折れ曲がっているのもバッチリ見ることができました!

このように、インプットした知識がさっそく役立つと嬉しくなりますよね。

整備士さんの姿は見当たりませんでしたが、あちこちに用意された整備道具からその気配が感じられました。

機内に入って作業できるように設置された階段

飛行機の心臓部とも言える「エンジン」の点検はとても大切。エンジンの整備では、羽根の1枚1枚まで念入りに点検しているそう

分解されたエンジンの羽根

JALの整備士は3200名で、そのうちの1400名が羽田空港で勤務されているそうです。飛行機の整備は、最終便で戻ってきた飛行機が、翌朝出発するまでの間に実施されることが多いので、整備士さんは3交代制勤務。

私たちが安心して飛行機に乗れるのは、こうして飛行機の安全を24時間365日支えてくれる整備士さんのおかげです。とてもありがたいですね。

そしてなんとM2格納庫のすぐ目の前は、羽田空港の滑走路。

そう、目の前で離着陸していく飛行機が見られるんです!!

エンジン音もバッチリ聞こえるから迫力満点。それにしても飛行機の離着陸シーンって、なぜこんなにカッコいいんでしょうね〜!

格納庫の外には、JALの国際線の新主力機「エアバス350-1000」が待機中。

2024年1月15日にお披露目され、1月24日より就航のエアバス350-1000。従来の「ボーイング777-300ER」に比べて、省燃費かつ低騒音で環境にやさしいのが特長

こちらは取材時にはまだ就航前の機種だったため、それを超間近で見ることができ、とってもレアな体験ができました。

まとめ

九州に帰省する際に、年に1度は飛行機を利用する我が家。でも空港に行く機会はあっても、展望デッキまで行って飛行機を見る時間はなかなか取れません。

息子に飛行機をじっくり見せてあげられたらなぁ〜と思っていたので、【JAL工場見学〜スカイミュージアム〜】でそれを叶えられて満足です。

飛行機を至近距離で見られるのはもちろん、コックピットに座れたり、制服を着られたり、格納庫に潜入できたりと、貴重な体験がぎっしり。

飛行機のカッコよさを見て楽しむだけではなく、自分の体を使って「体験」しながら、飛行機や空のお仕事について詳しく知ることができるのが魅力です。

我が家が見学に訪れたのは北風が強く厳しい寒さの日でしたが、ビル前で出迎えてくれるスタッフと、到着後にホッと一息つけるラウンジに感動。JALならではの「おもてなしの心」が体感できるのも、この見学の楽しみの一つかもしれませんね。

訪れる日時によって見られる飛行機が異なるため、「いつ来ても違う景色が楽しめる!」とリピーターも多いのだとか。我が家も今回見られなかった機種を見に、ぜひまた訪れてみたいと思います!

(文・撮影:あゆーや/アソンデミエータ)

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あゆーや/アソンデミエータ
この記事の執筆者
あゆーや/アソンデミエータ
8歳男の子のママ。書籍編集者時代の自らのさまざまな体験を通して、実体験こそが一生の財産になると考え、息子にも新たな体験をさせようとお出かけする日々。そのなかでも、実際に息子が喜んだお出かけ先や体験スポット、工場見学などの情報を発信しています。
■ 子どもとお出かけ体験型ガイド「アソンデミエータ」
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