赤ちゃんの肌はデリケートだとよく言われます。たしかにすぐに赤くカサカサになったりするし、かゆがっていることもありますね。デリケートな理由がわかると、毎日のスキンケアの大切さもわかります。肌荒れの原因や対処法も知って、スキンケアしていきましょう。

この記事の監修ドクター 大越陽一先生
杏林大学医学部卒業、杏林大学医学部小児科学教室任期助教、埼玉県立小児医療センター循環器科医長を経て現在アルテミスウイメンズホスピタル小児科勤務。小児科専門医

赤ちゃんのスキンケアが必要な理由

まずは赤ちゃんの肌と大人の肌の仕組みの違いから、見てみましょう。

赤ちゃんの肌はデリケート

肌(皮膚)は体の表面を覆い、外からの異物が体の中に入ってこないように、守ってくれています。

その皮膚の厚さが、大人に比べて、赤ちゃんは約半分しかありません。そのため、水分を保持しにくく、ひび割れると肌のバリア機能が損なわれ、外部刺激が入り込みやすくなります。また、皮脂が肌の乾燥を防いでいますが、赤ちゃんの皮脂量は生後2〜3ヶ月ごろから減っていき、その後、思春期まで皮脂分泌が少なく、乾燥しやすい状態なのです。

そして、ほこりや汚れはもちろん、汗やよだれもつきやすいのが赤ちゃん。刺激に囲まれている乾燥した肌で、荒れやすく肌トラブルが起こりやすい状態です。

汗は肌のうるおいになりません

赤ちゃんの肌はなんとなくしっとりしているイメージがありませんか? 実はそれはただ汗っかきなだけです。赤ちゃんの汗腺の大人とほぼ同じ数ありますが、体の表面積が小さいため、汗腺の密度でいうと大人の約6〜7倍となります。新陳代謝が活発なだけでなく、汗っかきなのは汗腺の密度のせいでもあります。

ただ、汗は水分ですが、肌の潤いを保つことにはなりません。むしろ、汗が蒸発すると乾燥が進み、肌に残った塩分などの物質が刺激となることもあります。しっとりしているようでも、潤っていることとイコールではありません。

だから、赤ちゃんの肌は、清潔にすることと、バリア機能を補助することが必要なのです。

赤ちゃんのスキンケアの基本は2つ

デリケートな赤ちゃんの肌を守るには、「洗浄」と「保湿」というシンプルな2つのことが大切です。

「洗う」と「保湿」がセット

肌の刺激となる汚れをとるために、まず清潔にしましょう。洗う時に肌への刺激を少なくするためにも、せっけんなどの洗浄料をよく泡立てて、泡で汚れを包み込むようにして落とします。洗浄料は、肌と同じ弱酸性の洗浄料を選び、直接肌にこすりつけたりしないようにします。

耳のうしろ、うなじ、わきの下、おしり、股など、汚れのたまりやすい部分はていねいに洗います。赤ちゃんは関節部分が輪ゴムをはめたように埋もれていることがあるので、そこもよく洗いましょう。

ガーゼは繊維の研磨力が高く、スポンジは不衛生になりがちなので、洗う時には清潔なタオルやパパやママの手で洗ってあげるといいでしょう。

洗ったあとは、石けん成分をしっかりシャワーなどでしっかりと洗い流し、やわらかいタオルでそっと押さえるようにし、こすらないようにして水分を吸い取りましょう。

保湿のポイントと方法

清潔にしたあとは、肌をまんべんなく保湿することが基本です。保湿剤を清潔な手のひらに出し、それを赤ちゃんの肌に点在させます。それから手のひら全体を使って塗り広げるようにします。ワセリンなど肌触りがかたいものは、体温で温めて緩めてから使うとのばしやすく、肌への負担が少なくなります。

耳の後ろ、手足のくびれ部分など、塗りにくいところも忘れずしっかり塗りましょう。

塗るタイミングは、清潔にした直後です。お風呂上りだけでなく、1日何回でも気づいた時に、部分的にでもこまめに保湿しましょう。特に口周りは消化酵素を含んでいる唾液で荒れやすいので、授乳後は必ず、さっと拭いたら保湿します。

スキンケアだけでなく、ほかにも生活環境で気をつけるポイントがあります。詳しくは以下の記事も参考にしてください。

【医師監修】赤ちゃんの肌はどんな状態?肌トラブルを避けるポイント
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/7658

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/7658

もし、湿疹ができちゃったら、どうスキンケアする?

毎日スキンケアを心がけていても、それでも湿疹ができたり、ひどく赤くなってしまったりということは起こります。

湿疹があるときは小児科や皮膚科を受診して

ちょっとしたカサつきであれば、清潔にして保湿することで改善することもありますが、なかなか改善が見られなければ、何らかの治療の必要があります。

適切なスキンケアをしていても2,3日湿疹が続くようであれば、小児科や皮膚科を受診して症状にあった薬を処方してもらいましょう。薬の塗り方や回数、保湿剤との組み合わせ方は、症状や湿疹の状態や原因にもよるので、必ず医師に確認しましょう。

肌荒れを避けるためのスキンケアグッズ選び

肌荒れを防ぐスキンケアのためには、刺激が少ない洗浄料・保湿剤が必要です。刺激が少ないというのは、肌と同じ弱酸性ということであり、刺激の原因となるような成分がより少ないものということでもあります。

まとめ

赤ちゃんの肌は、とてもデリケートで外部刺激も受けやすいもの。トラブルを予防するには、清潔とこまめな保湿ケアが必須です。適切な保湿をするスキンケアは、アトピー性皮膚炎の発症リスクを少なくする可能性もあります。健康な肌のためにもこまめなスキンケアを習慣にしましょう。

(文:関川香織/監修:大越陽一先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます