離乳食にもだいぶ慣れてくる離乳中期は、どんな食材を、どのように与えていけばいいのでしょうか? 調理のポイントや新しい食材の取り入れ方など、この時期の離乳食の進め方と注意点について専門家がお伝えします。

離乳食の中期はいつごろから? 離乳中期=モグモグ期⁉

口周りや消化器官など、赤ちゃんの成長・発達段階に応じて、離乳期は以下のように分けて考えます。

・離乳初期(月齢の目安:5〜6ヶ月ごろ)
・離乳中期(月齢の目安:7〜8ヶ月ごろ)
・離乳後期(月齢の目安:9〜11ヶ月ごろ)
・離乳完了期(月齢の目安:12〜18ヶ月ごろ)

離乳中期は生後7ヶ月から8ヶ月ごろ※。ただし、発達には個人差があるので、赤ちゃんのペースに合わせて焦らずに進めていきましょう。

※早産で生まれた赤ちゃんの場合は、修正月齢の方を目安にしてください

おすわりができると、手が自由に使える!

生後7〜8ヶ月というと、腰がだいぶしっかりしてきて、中には7ヶ月ごろから支えなしで座れるようになる子も。まだ腕で体を支えなければおすわりできない子でも、筋力がついてくる8ヶ月に近づくにつれ安定してくることがほとんどです。

おすわりが完成すると両手が自由に使えるようになるので、手遊びのバリエーションが増えるのもこのころの特徴。一人で座れるようになると、離乳食を食べさせるのが楽になりますね。

その分、興味があるものに積極的に手を伸ばすようになるので、食器などで遊びたがって困る…なんてこともあるかもしれません。

離乳中期は「モグモグ期」⁉

離乳初期のころは「ゴックン」と飲み込むのがメインだった赤ちゃんも、離乳中期ごろになると、舌と上あごで食べ物を押しつぶして食べるようになります。

離乳食を絹ごし豆腐ぐらいのかたさにしてあげると舌でつぶして食べられる様子が「モグモグ」しているようにみえるところから、一般的に「モグモグ期」と言ったりします。

離乳中期の進め方

離乳中期を上手に進めるにはどのようなことに注意していけばいいのでしょうか? この時期の進め方の基本と注意点、調理のポイントをお伝えしていきます。

このころの進め方の基本

このころは少しずつ、午前・午後の食事リズムがつけられるといいでしょう。大きな問題なく離乳食が進み、赤ちゃんが食べることにだいぶ慣れてきたら、離乳中期の食事に移行していきましょう。

段階は少しずつ進むものであり、何をもって「離乳中期」という指標はありませんが、まだ2回食に進んでいない場合は、赤ちゃんの様子を見ながら徐々に進めていきたいですね。

かたさは「スプーンで簡単につぶせる」くらいに

このころは、多くの赤ちゃんが舌と上あごで食材をつぶせるまでに発達が進みます。スプーンに慣れ、離乳食をきちんと飲み込めていれば、徐々に水分量を減らし、スプーンで簡単につぶせるくらいのかたさにしていきましょう。

その際、すべてを一気に変えるのではなく、まずは1品だけ形状を変えて様子を見てください。赤ちゃんが嫌がらず上手に食べられるようであれば、離乳初期よりちょっとかための調理法に移行していってもいいでしょう。

食材選びと注意点

おかゆや野菜、身のやわらかい魚などが食べられたら、鶏肉や豚肉・牛肉、赤身魚、納豆など食材の幅が広がってきます。離乳食に慣れてきたとはいえ、万が一のこともあるので、初めての食材をあげるときは必ず1さじから始め、様子を見るようにしましょう。

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離乳中期の授乳

離乳初期と同様、これまでの授乳リズムに沿ってあげていきましょう。母乳はほしがるだけ、ミルクは1日3回くらいが目安です。離乳食を食べた直後も授乳してください。

自分で食べたがったら

離乳中期の後半ぐらいから、離乳食を手でつぶしてみたり、親が持っているスプーンを持ちたがったりという様子が見られることもあります。これは「自分で食べたい」という気持ちの表れであり、一人で食べられるようになるために必要なプロセスでもあります。

赤ちゃんの自発的な気持ちに向き合って、楽しく進めていけるといいですね。

量・大きさ・かたさの目安と調理法

指でつまんで軽くつぶせるくらいにやわらかく茹で、かんたんにつぶせる絹ごし豆腐くらいのかたさが、このころの基本の調理法です。例えば、おかゆは離乳中期の前半(最初の1ヶ月)は全がゆにしてつぶが残るように。

野菜などはやわらかく調理し、最初はすりつぶしたりしながら、徐々やわらかく2〜3mm大を目安にきざんだものも食べられるといいですね。

鶏肉や鮭などの赤身魚はパサつきやすいので、調理の際はとろみをつけるなどして飲み込みやすくしてください。スープやおかゆに混ぜてもいいですね。

味の変化をつけてあげる

また、このころは食材の味や食感を経験できるように、味覚の幅を広げることも大切。おかゆやうどんに野菜などを混ぜたり、2〜3種類の食材を合わせるなどして、味の変化をつけてもいいでしょう。

量と大きさ・かたさの目安

種類 分量 大きさ/かたさ 炭水化物
(ご飯・麺類・パンなど) ・全かゆ50〜80g
・パンがゆ(食パン)15〜20g
・うどん35〜55g
・いも類20〜30g 全がゆ
絹ごし豆腐くらいのやわらかさ ビタミン・ミネラル
(野菜・果物など) 20〜30g スプーンでかんたんにつぶせるくらいやわらかく茹でる
繊維の多い野菜(キャベツや白菜など)はすりつぶすか、みじん切りに たんぱく質
(白身魚・卵黄など) ・肉や魚10〜15g
・卵黄1個、全卵1/3個
・豆腐30〜40g
・乳製品50〜70g 肉や魚はやわらかく茹でてすりつぶすと食べやすいでしょう
卵はかた茹でしたものをすりつぶし、水分でのばす。豆腐は茹でて、のどにつまらない程度の5㎜弱程度に切る table { table-layout: fixed; width: 100%; } .wide{width: 30%; } th { border: solid 1px; padding: 0.5em; text-align: center; } td { border: solid 1px; padding: 0.5em; }

離乳中期によくある悩みQ&A

離乳食に慣れてくる中期にも、初期とはまた違った悩みが出てくるもの。このころによく聞かれる疑問や悩みに、専門家がお答えします。どうしても気になる…という場合は、1人で悩まず、かかりつけの小児科や地域の保健師さんに気軽に相談してみましょう。

目安量を食べきれなくて栄養が心配

目安量はあくまでも目安なので、きっちり食べさせることに神経質になることはありません。とはいえ、いつも少量しか食べないと心配ですよね。まずは、食べさせる時間が空腹のタイミングかどうか、スケジュールを見直してみましょう。

前の授乳から時間があまり開いていなかったり、先に授乳をしてしまうと、空腹を感じずに食べないことも。お腹がすいたタイミングで離乳食を食べられるよう、生活リズムを整えてみてください。

リズムは一定なのによく食べるときと食べないときがある場合は、「食べたい気分ではないのだろう」と、あまり気にしないことも大切。食べムラは大人にだってあるもの。そんなときもあるよね、という気持ちで、ゆったり構えましょう。

新しい食材を嫌がる

大人と同様、初めてのものには赤ちゃんだって不安があります。初めての食材は、まず大人が一口食べて「おいしい!」と微笑むなどすると食べてくれることも意外に多くあります。

食べさせることに慣れてきたら、パパママも是非赤ちゃんと一緒に食事を楽しめるといいですね。

目安通りに段階が進まない

離乳食の進み具合は個人差が大きいもの。すべての赤ちゃんが同じように進むわけではありません。子育て全般に言えることですが、目安と言われている時期や段階は、あくまでも目安でしかありません。それだけにとらわれず、赤ちゃんのペースに合わせてあげることを第一に考えましょう。

例えば、全部は食べられないけど1/3は食べている、食材によってはつぶ感があっても食べられるなど、少しでも進んでいる様子が見られていれば大丈夫。前の段階に戻す必要もありません。焦らずゆっくり進めていってください。

スプーンなど、食器で遊んで困る

スプーンや食器に気を取られたり、食べ物で遊ぶことに夢中になって、なかなか食べてくれない…というのも、この時期によく聞く悩みのひとつ。

食事が思うように進まないとイライラしてしまいますが、かといって赤ちゃんの手の届かないところに食べ物を置き、すべてを大人がコントロールしようとすると、赤ちゃんの「自分で食べたい」という気持ちをおさえつけてしまうことに。

このようなときは大人がおいしそうに食べる姿を見せて、赤ちゃんの興味を食べることに引きつけるなど、「食べたい!」と思うような環境をつくるべく工夫してみましょう。

まとめ

離乳中期は、一般的に1日に2回くらい食べてられて、豆腐程度のかたさのものが食べられる時期。しかし、離乳食はグラデーションのようなものなので、「今日から離乳中期!」などと明確な区切りがあるわけではありません。発達段階としては、舌と上あごで食材をつぶすことができてくるころなので、口をモグモグ動かして飲み込む練習をしっかりしていきたいですね。肉や魚などいろいろと食べられる食材が増え、献立のバリエーションも増やせる時期です。新しい食材を嫌がる赤ちゃんもいると思いますが、まずは赤ちゃんの気持ちを尊重し、しっかり向き合いながら慣らしていきましょう。目安通りに段階が進まなくても焦らず、ペースに合わせてゆっくり進めてください。

(文:マイナビウーマン子育て編集部、監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

この記事の監修者 川口由美子 先生(管理栄養士/母子栄養指導士)
一般社団法人母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師。大学時に小児栄養学を学んだのち、育児用品メーカーでベビーフード開発を経て栄養相談、離乳食レシピ執筆、講演会に携わる。2児の母。現在は、母子栄養協会にて離乳食アドバイザー®他、専門家を養成している。
◆一般社団法人母子栄養協会HP:https://boshieiyou.org/