tvNの秋の新バラエティに、普段バラエティではあまり見かけない女優たちが続々とゲスト出演しているが、中でもベテラン女優たちの存在感が際立っている。「車輪のついた家3」のキム・ヨンオク、「賢い山村生活」のキム・ヘスクだ。

どちらの番組も、ゲストはレギュラー出演者とゆかりのある人がやって来るが、共通しているのは、ドラマの中でそのレギュラー出演者の“お母さん”役を演じた縁だということ。さらに、偶然にもその“お母さん”を2人目のゲストとして早々に呼んだことだ。

まず、10月28日(木)に放送された「車輪のついた家3」第3話には、ドラマ「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」でソン・ドンイルのお母さん役を演じたキム・ヨンオクが登場。ソン・ドンイルも出演するチョン・ジヒョン&チュ・ジフン主演の新ドラマ「智異山」(tvN)にも出演しており、最近では大人気のNetflixドラマ「イカゲーム」でイ・ジョンジェのお母さん役を演じた芸歴65年の大ベテランで、“国民のおばあちゃん”としても知られる大女優だ。

もちろん、ソン・ドンイルの招待。ソン・ドンイルは“トレーラーハウス”に到着するや、早速キム・ヨンオクが好きだと言っていたチャンチククス(祝いの席で食べる麺料理)の準備に取り掛かり、キム・ヨンオクが“トレーラーハウス”に向かって歩いてくる姿が見えると、「オモニ(お母さん)」と嬉しそうに自ら出迎えに行くなど、これまでのゲストとは違い、また一段階上の気遣いをしながら、もてなしていた。

そんな“息子”ソン・ドンイルにキム・ヨンオクは「チャンチククスは好きなことは好きだけれど、気を遣って簡単にできるものを言っただけ。そうでなければ、(手の込んだ)ヨンボンタン(鶏とスッポンの鍋)が好きだと言っていた」と冗談を飛ばし、お腹が空いていたキム・ヨンウクはチャンチククスも丁寧に心を込めて作るソン・ドンイルに「真心を込めなくていいから、早くちょうだい」とせかすなど、絶妙な掛け合いで本当のお母さんと息子のような雰囲気を醸し出していた。

また、人見知りするキム・ヒウォンには自ら話しかけて、距離感を縮めていったキム・ヨンオク。いつしかキム・ヒウォンと結託し、ソン・ドンイルをからかうぐらい意気投合したり、食事中、よく食べるコンミョンには「これもっと食べなさい。子供だ、子供。うちの孫よりも若い」と優しく気遣っていたので、コンミョンも大先輩だけれど、まったく居心地の悪さは感じないと話し、“国民的おばあちゃん”の魅力を発揮していた。

そして、ソン・ドンイルの手料理をおいしくお腹いっぱい食べたキム・ヨンオクは「さっきお腹が空いてイライラしていたのが、すっかりおさまった」と笑い、時には殺伐とした冗談も。とにかくよく話すし、散策をしながら思いがけず栗を見つけると、楽しそうに栗拾いを始めたり、夕飯には得意な王マンドゥ(餃子)を作るなど、さまざまな一面を見せていた。

続いて、10月22日(金)、29日(金)放送の「賢い山村生活」の第3話と第4話には、「賢い医師生活」でユ・ヨンソクのお母さん役を演じたキム・ヘスクが登場。日本では「冬のソナタ」のチェ・ジウのお母さん役として知った人も多いだろう。

今回のゲスト出演は“99ズ”には知らせず、サプライズでの登場だったので緊張しているとし、行って歓迎されなかったらすぐ帰ろうと言っていたキム・ヘスクだったが、そんな心配は無用だった。“99ズ”はキム・ヘスクの姿を見るなり、「オンマ(ママ)」と嬉しそうに駆け寄り、大歓迎。

一気にテンションの上がったキム・ヘスクは料理の準備をしていたメンバーたちに「私においしいもの作ってくれるの?」と舌足らずな声で可愛く言い、持参してきた食材やおかずを渡した後、「だからヨンソク、何を作ってくれるの?オンマに」と期待するキム・ヘスク。食事を抜いて来たので、お腹が空いていたそうで、最初のゲストとして来ていたシン・ヒョンビン(劇中ではユ・ヨンソクの恋人役)が剥いたりんごを食べていると、その光景を見たチョ・ジョンソクが思わず、「僕たちがヨンソクん家に遊びに来てるみたい」とポソリ。ここでも、キム・ヘスクとユ・ヨンソクがドラマを超え、現実でも母と息子のようなほっこりとした雰囲気を漂わせていた。

そして、ドラマ撮影が終わった後、“99ズ”もワンワン泣いたと話していたが、キム・ヘスクも泣いたそうだ。1974年にデビューし、芸歴47年目で初めてのことだったというから、それだけ思い入れの強い、情がわいた作品だったということだろう。それだけに、ドラマが終わった後、しっかりお別れできなかった“99ズ”とここで再会できたのが相当嬉しかったようだ。

夕飯には、キム・ヘスクがチャプチェとプルコギを作り、それを“99ズ”がおいしそうにモリモリ食べるのを愛おしそうに見詰め、特にユ・ヨンソクには頬をさすったり、何かと気にかける姿を見せていた。

夕飯後、「賢い医師生活」第11話をみんなでリアルタイム視聴していたときには、涙を流しながら見ていたキム・ヘスク。チョン・ミド、シン・ヒョンビンと女優陣の部屋に戻ったときには、脚本家の台本、監督の演出、俳優の演技、スタッフとの息、全てにおいて完璧で、久しぶりにパーフェクトなドラマに出会ったとし、格別な作品だったと振り返った。

そして、「もしキム・デミョンが飲食を絶ったら、人を助ける気持ちでシーズン3を考えてみる」と言ったという監督の言葉をシン・ヒョンビンから聞くと、冗談交じりにキム・デミョンに飲食を絶つよう言いに行くなど、作品や共演者への愛が感じられる場面が随所に見られた。

そして、ここで1泊したキム・ヘスは翌朝、誰よりも早く起きると、前日夜“息子たち”がそのままにしていたゴミの片づけ、水道回りの整理、縁側の雑巾がけなどをし、“息子たち”が起きてくると朝食作りの手伝いをするなど、まさに“お母さん”そのものだった。可愛らしい面も多く、なぜ“国民のお母さん”と呼ばれ、親しまれるのか、その理由がよく分かるほど魅力にあふれていた。