「タナカは右ヒジ靭帯の部分断裂判明」

「故障が田中のルーキーシーズンをダメにした」

 今季18度目の登板後、故障者リストに入った田中将大(ヤンキース)の右ヒジの状態が正式に発表されると、各メディアはそんな大きな見出しとともに、衝撃のニュースを報じた。ESPN電子版は「開幕から14試合目までの投球内容に比べ、離脱前の4度の登板では投球内容が大きく悪化していた」とデータを交えての記事を掲載。

「ここ4試合は1勝3敗、防御率4.25。デビューから14試合目までの2ストライク時の被打率は.121と素晴らしかったが、過去4試合は.260にはね上がっていた。それまでは振らせることに成功していたボール球を見極められる割合が増えた分、ストライクゾーンに投げ込まざるを得ない機会も増えた。打者側がタナカのストライクをとらえる確率も過去4試合は高くなっていた」

 ESPNは100回ストライクを投げた際に打者がきっちりととらえて、はじき返した割合を示すデータを紹介。

「14試合目までは100ストライク中、とらえられる確率は23回だったが、過去4試合は33回。打者サイドはタナカのストライクを以前に比べ、しっかりととらえられるようになっていたのだ」と、離脱前から投球内容に大きな変化が生じていたことを強調した。

 地元のニューヨークポスト紙は「日本に比べるとやや大きなボールで、今シーズン既に477球もスプリットを投げたことも右ヒジに大きな負担を与えていたのだろう」と故障報道を結んだ。米球界ではヒジの故障につながりやすいとされるスプリットを多投する投手は少ない。その報道には「だから言わんこっちゃない……」といったニュアンスもどこか見え隠れしているように感じた。

「6週間のリハビリで様子を見る」というヤンキースサイドの発表に対しても、ESPNは「どのみちタナカは遅かれ早かれトミー・ジョン手術(靭帯移植による修復手術)をしなくてはならないはず。ならば今すぐ手術するべきだ。そうすれば2015年のオールスター明けから復帰できる。この6週間の様子見期間がタナカの完全復活を遅らせる」と早期の手術を勧める内容の記事を掲載。

 読者のコメント欄をのぞくと「その通りだ。手術をためらっているのは、タナカ抜きで残りのシーズンを戦うことを恐れているヤンキースの利己的な考えに過ぎない」と記事に同調する意見が多数見られた。

 しかし一方では「医者が下したオピニオンなのに、なぜそこの詳しい会話を知らない第三者がそんな勝手なことをいえるんだ? それに手術失敗のリスクは低いが、失敗する可能性だって十分あるんだ。チームもタナカもそう簡単にメスを入れたくないのは理解できる」といった内容の意見もかなりの数になった。

 故障離脱後もマーくんに関する話題は尽きることがなさそうだ。
(文=服部健太郎)


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