いよいよ、シーズン3連覇が決まりそうな巨人。そのチームにあって、「ラッキーボーイ」的存在なのが大田泰示だ。今月17日の広島戦で貴重な逆転2ランを放つと、23日の試合では3安打3打点1本塁打と大当たり。「5年で2発が5戦で2発」と各メディアで話題を集めている。

また、パ・リーグでは、2位ながらも、先に優勝マジックを点灯させたオリックス。強力投手陣に、移籍してきた糸井嘉男、ペーニャの活躍もあるが、生え抜きの主砲・T−岡田の復活も、躍進の要因の1つである。

この2選手に共通していることがある。高い潜在能力がありながら、プロの世界でその力を発揮できていない「君はこんなもんじゃない!」選手ということだ。

◎「君コン選手」の象徴

 『野球太郎』では、「本来の力をもってすれば、君はまだまだこんなもんじゃない!」という選手を「君コン選手」として特集している。その象徴的な選手として常に注目しているのが大田泰示だ。

 甲子園出場歴がないにもかかわらず、2008年ドラフトの1位指名選手として巨人に入団。その身体能力の高さは誰もが認めるところだ。入団時の背番号が、あの松井秀喜の「55」番だったことからも、その期待の高さがうかがえる。

 ただ、その期待とは裏腹になかなか1軍には定着できず。昨年オフには背番号が「55」から「44」に変更されてしまった。

◎本塁打王は獲得したものの……

 T−岡田はプロ5年目の2010年に本塁打王を獲得。このまま球界を代表する長距離打者へ……と期待されたが、統一球問題やケガもあったが、2011年は16本塁打、2012年は10本塁打。そして、昨年はたったの4本塁打と、オリックスファンだけではなく、歴代3番目の本塁打を打った門田博光さん(元南海ほか)も落胆しただろう。『野球太郎No.003』で実現した、門田さんとT−岡田の対談で、門田さんはT−岡田を

「本気になれば、600、700(本塁打)はいけるやろ」
「俺の若い時より全然ええ打ち方しとるやないか」
「久しぶりに王さんを追いかける人が出てきたと思ったんよ」

と評している。2010年以来の20本塁打を越えたが、門田さんにとっては、「いや、まだまだやで」と思われているのだろうか。

◎「君コン選手」の活躍が目立った2014年

 今シーズンは『野球太郎No.003』のカラーページに掲載されている「君はこんなもんじゃない!」選手の活躍が目立った。

 セ・リーグの打撃成績のほとんどで上位に食い込む山田哲人、月間MVPも獲得した雄平(ともにヤクルト)。横浜の大砲がついに目覚めた!? かと思わせる筒香嘉智(DeNA)。交流戦MVPを獲得した亀井善行(巨人)。

 パ・リーグでは、T−岡田とともに、オリックス躍進に大きく貢献する比嘉幹貴、安達了一、駿太。今年は、前半戦の不調がたたって5勝10敗だが、昨年はケガで離脱するまでに9勝4敗3完封という活躍を見せた菊池雄星(西武)。厚い選手層の中で、存在感を示す吉村裕基(ソフトバンク)。

 中には、昨シーズンをもって現役を退いた選手もいれば、まだもどかしい結果しか残せない選手もいる。彼らが今後、どのような活躍をするのか、それとも大成しないまま終わってしまうのか。『野球太郎』では今後も、アマチュア時代に輝きを放ち、私たちを虜にしてきた「君コン選手」を追い続けたい。
(文=オグマナオト、編集部)

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