多肉植物の楽しみ方のひとつに「寄せ植え」があります。

小さな鉢にセダムなどを植え付けたちまちま寄せや、工具箱に好きな多肉植物を植えこんだものなど、植える鉢と使う多肉植物によって印象がガラッと変わりますよ。

寄せ植え専用の土を使うと立体的な寄せ植えを作ることができます。

この記事では、寄せ植えに必要な道具や、園芸初心者でもわかりやすい寄せ植えのやり方などをご紹介しますね。

Photo by 椎名淳美

多肉植物の寄せ植えは生育サイクルが同じ植物を選ぼう

寄せ植えのポイントは、 生育サイクルが同じものを一緒に植えるといい です。

生育サイクルとは、多肉植物が成長する季節のこと です。多肉植物は種類によって成長する季節が違うので寄せ植えにするときは、同じ生育サイクルのものを選ぶと水やりなどの管理がしやすくなりますよ。

ちなみに生育サイクルが違うのものが寄せ植えできないわけではないです。冬型以外なら比較的管理しやすいと思います。主な多肉植物の生育サイクルは3つになります。それでは、詳しく説明していきますね。

春秋型

春秋に成長期を迎えるグループ になります。多肉植物の中で一番該当する種類が多い季節ですね。

主な種類は、

  • エケベリア
  • セダム
  • セネキオ
  • ハオルチア
  • グラプトペタルム
  • コチレドン
  • センペルビウム
  • サボテン

などです。春になると花芽を伸ばしてスズランのような花を咲かせますよ!

夏型

夏などの気温が高いときに成長期を迎えるグループ ですね。主な種類は、

  • アガベ
  • クラッスラ
  • アロエ
  • ユーフォルビア
  • カランコエ

などです。棘が多い多肉植物が多いですね。夏時期に成長するからと言って、水やりを頻繫にやるのは控えたほうがいいでしょう。

秋冬型

気温が落ち着いた秋から冬にかけて成長期を迎えるグループ ですね。主な種類は、

  • アエオニウム
  • フォーカリア
  • コノフィツム
  • クラッスラ
  • リトープス

などです。秋にタンポポのような花を咲かせる種類が多いですね。寒いときに成長期を迎えますが、 耐寒性が低いものが多いので基本的に室内で育てたほうがいい でしょう。

寄せ植えに向いている多肉植物の種類

生育サイクルが同じ種類を一緒に植えたほうがいいと説明しましたが、寄せ植えに向いている種類はあるか気になりますよね。寄せ植えに使いやすい種類をまとめましたので、寄せ植えをするときに参考にしてみてください。

エケベリア

Photo by 椎名淳美

多肉植物の中でよく見かける種類ですね。花のような見た目なので、 寄せ植えのメインに使う と華やかになりますよ。生育サイクルは春秋型なので、ほかの多肉植物との相性がいいです。寄せ植えに使うと小ぶりに育ちます。

セダム

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グランドカバーにも使われる多肉植物で、小さな葉を花のように付けたり金平糖のような葉をつけたりと、小さくて可愛らしいですよ。セダムをメインに使った ちまちま寄せや寄せ植えの隙間埋めなど にも使えますね。寒くなると紅葉する種類が多いので、春と冬では寄せ植えの印象を変えてくれますよ。

パキフィツム

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ぷっくりとした葉を付けるパキフィツムは寄せ植えに植えるとエケベリアと違った印象の寄せ植えが作れますよ。上に上に成長していくので 寄せ植えの後ろのほうに植える とアイキャッチになります。

サボテン

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サボテンの寄せ植えは石や小物などと組み合わせると、とてもおしゃれですよ。小さなドライガーデン風や箱庭風にしたりと様々な楽しみ方があります。 ほかの多肉植物と組み合わせても管理がしやすい です。

セネキオ(ネックレス系)

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セネキオは丸い葉を鈴なりに付ける多肉植物で、緑色のネックレスみたいですよ。鉢を吊り下げると 下に下に伸びていきます。 寄せ植えに使うとアクセントになっておしゃれですね。水が好きな多肉植物なので、寄せ植えに使ったセネキオを植えている部分だけ水やりの頻度を上げてあげると綺麗な緑を保てますよ。

寄せ植え専用の土がある

多肉植物の寄せ植えに使う土は、基本的に植え替えの時に使う土と同じでも綺麗な寄せ植えができます。 ネルソンなどの寄せ植え専用の土 を使うと、ボール状の寄せ植えや立体の寄せ植えが作れるので寄せ植えの幅が広がりますよ。

ネルソルは使う前に水を加えて、混ぜ合わせると粘りが出てきます。この粘りが寄せ植えをするときに苗を固定してくれるので、寄せ植えしやすくなりますよ。ネルソルは水分が乾いたあとは固くなるので、寄せ植えを作った後は、バケツなどに浸して水分を寄せ植えに吸わせるといいでしょう。

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多肉植物の寄せ植え5ステップ&準備するもの

多肉植物の寄せ植えやってみたいけど、なんだか難しそうと思っていませんか?寄せ植えは、多肉植物をパズルのように組み合わせて作るので楽しいですよ。寄せ植えを作るときは、根付きの苗を使うよりも挿し穂苗を使うほうが簡単です。園芸初心者でも作りやすい寄せ植えのやり方とあると便利な道具をご紹介しますね。

寄せ植えのやり方(5ステップ)

  1. 寄せ植えに使う多肉植物を消毒したハサミで切って、切り口を2〜3日日陰で乾燥させて、挿し穂を作っておく。
  2. 挿し穂ができたら、寄せ植えに使う鉢に土を入れて少し濡らしておく。
  3. 全体のバランスを見ながら、大きい挿し穂から土に刺していく。
  4. セダムなどを隙間に植え込めば完成!
  5. 寄せ植えを作ってから一週間後ぐらいに水やりを開始します。

寄せ植えのポイントは、隣同士になる多肉植物の色は同系色ではなく、違う色を配置すると華やかな印象になりますよ。暑い時期に寄せ植えしてしまうと切り口から雑菌が入り多肉植物がダメになりやすいので、春や秋に寄せ植えを作るといいですね。

必要な道具

基本的な寄せ植えに使うものですが、以下を揃えればいつでもスタートいただけます!

  • 植えたい多肉植物
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石
  • ピンセット
  • ハサミ
  • 消毒用アルコール

100円ショップでも購入できるので、揃えやすいですね。

寄せ植えを作るときにあると便利な道具は、 土を追加するときや最後に化粧土を敷くときに便利な細い土入れ、土を押し込むための割り箸 があれば、さらに寄せ植えがしやすくなりますよ。

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多肉植物の寄せ植えを作って楽しんでみませんか

多肉植物は一種類をひとつの鉢で育てる育成方法もありますが、寄せ植えにすると華やかで庭が華やかになります。作り方も簡単なので、園芸初心者やお子様と一緒に寄せ植えを作っても楽しいですね。手間がかからないのと、見た目が華やかなので多肉植物の寄せ植えは、プレゼントにしても喜ばれますよ!

寄せ植えのポイントは、以下になります。

  • 生育サイクルが同じ植物を植える
  • 夏は多肉植物がダメになりやすいので春か秋にする
  • 上に伸びるものや下に垂れ下がっていくものなどを加えると寄せ植えのアイキャッチになる
  • メインで使う多肉植物の色は同系色を避けて植えるとバランスがよくなる。

今からの時期は、寄せ植えに使いやすいサイズの多肉植物が、ホームセンターなどで取り扱いが増えるので簡単に材料がそろって始めやすくなっていますよ。

この春は、ぜひおしゃれで可愛い多肉植物の寄せ植えをやってみてくださいね♪


余暇プランナー:椎名淳美