自炊よりコンビニの方が糖質制限が簡単なワケ


糖質制限中にもっとも気になるのは、自分が食べている食品にどのくらいの糖質が含まれているか?外食が多い人は、とくに気になりますよね。じつは、外食派、とくにコンビニのヘビーユーザーのほうが、糖質量を正確に把握できることから、糖質摂取量をコントロールしやすいのです。ここでは、コンビニを味方につけて、糖質制限ダイエットを成功させる秘訣をご紹介します。

糖質制限の食品の選び方、5つのポイント


糖質制限中の場合は、当然ですが、糖質の含有量が少ない食品を選ぶことが大前提。ここ数年は、糖質摂取量を限りなくゼロに近づけるという、過激な糖質制限ダイエットが大流行りとなっています。しかし、糖質も生きていくうえで絶対に必要な栄養素です。最近の研究では、過度な糖質制限を続けると将来的には生活習慣病など、深刻な疾患を引き起こすことになるという実験データも発表されています。

ただし、食品成分表を見るとパンやおにぎり、お弁当、うどん、パスタなどの炭水化物メインの食品は糖質制限の観点からはほとんどがNG。買えるものは、野菜サラダやサラダチキンくらいのもの。でも、主食なしの食事は決しておすすめできません。ここで、主食を選ぶ際のチェックポイントをご紹介しましょう。

ポイント1「白より茶色の食品を選ぶ」

「白い炭水化物(穀類)は消化スピードが速く、茶色が濃くなるほど消化スピードは遅くなる」という法則があります。消化スピードが遅い炭水化物のほうが体脂肪になりにくいことがわかっています。その法則に則り、パンやパスタなら全粒粉、ご飯なら白米より玄米と、精白していないものを選びましょう。ご飯の場合には、大麦が含まれているご飯や雑穀もおすすめです。麺類ならうどんやラーメンより、そばがおすすめです。

ポイント2「食物繊維豊富な食品を一緒に」

野菜サラダや野菜を使ったお惣菜を。ただし、葉もの野菜はコンビニでは量がとりづらいというのが難点です。おすすめは、キャベツの千切りが入ったサラダ。または、キャベツの千切りメインのカット野菜です。海藻も食物繊維が豊富なので、もずく酢やわかめの酢の物などもおすすめです。逆に、レタスはかさはありますが、コンビニのサラダくらいの量では、とれる食物繊維量はごくわずかです。

ポイント3「ポテトサラダ、マカロニサラダはNG」

これらふたつのサラダは、サラダとは名ばかりの炭水化物。主食のおかずにすれば、W炭水化物となってしまいます。ラーメンと炒飯を食べているのと変わりません!いまだサラダと勘違いしている人も多いのですが、糖質制限ダイエット派には絶対NGの食品です。

ポイント4「汁ものは野菜メインで」

夜遅い晩ごはんなら、主食は我慢。汁ものでおなかを満たすのがおすすめです。注意したいのは、春雨の入ったもの。春雨はヘルシーでローカロリーと思っている人が多いようですが、麺類と変わらない糖質量があります。また、豚汁のようなイモ類が入っているものも避けてください。

ポイント5「ドレッシングよりマヨネーズを」

マヨネーズは高カロリーで、太ることを心配する人にはご法度な調味料と思われていますが、糖質制限ダイエットをする人にとってはマヨネーズがおすすめです。じつは、マヨネーズはドレッシングより糖質が少ないからです。さらに意外なことに、脂質に関しても同じ量を使用するなら、フレンチドレッシングやサウザンアイランドドレッシングよりもずっと少ないのです。また、ノンオイルドレッシングは脂質を減らしているぶん、糖質を増やして旨味を出しています。そのため、ノンオイルドレッシングは糖質制限ダイエットには不向きです。

以上のポイントにプラスして、食べ順にも気を遣いましょう。まずは、野菜など食物繊維が豊富な食品を。野菜には食物繊維がたっぷりで、その食物繊維が体内に入った糖や油の吸収スピードを穏やかにしてくれるからです。野菜を先に食べることで、食物繊維がその後の食事でとり込んだ過剰な糖や油が体に吸収されるのをシャットアウトしてくれるというメリットもあります。

糖質制限中にコンビニを活用するメリット

自炊のほうがヘルシーに感じるかもしれませんが、じつは糖質や脂質、カロリーを正確に把握することは至難の業です。いっぽう、コンビニのお惣菜やお弁当にはすべて食品成分表がついているので、糖質だけではなく、脂質をコントロールしたい、塩分のとりすぎをチェックしたいなど、さまざまなニーズに合わせた食品選びができるところがコンビニ食の大きな魅力です。

また、低脂質・高タンパクのサラダチキンやロカボマークがついたパンやお菓子も登場するなど、糖質制限ダイエット派にとって、いまやコンビニは強い味方となっています。

一つだけ気を遣ってほしいのは、食品添加物です。食品添加物が体内に入ると、肝臓は有害成分を解毒して無毒化するために働くため、食品添加物をとりすぎると、肝臓への負担が大きくなるからです。最近では、保存料・合成着色料無添加と記載されている商品がや、食品添加物の使用量を低く抑えた商品も増えてはいますが、毎食コンビニのもので済ますといった食生活を送ることはおすすめできません。

コンビニで糖質オフ食品を選ぶポイントは「食品成分表」にあり


糖質制限ダイエット中の人に必ずチェックしてほしいのが、前項でも触れた、「食品成分表」です。もっとも重要なのは、糖質量のチェックです。ここで混乱しやすいのは、糖質量と炭水化物量の違いです。商品によっては「炭水化物」という表記しかされていないものも多いですよね。

炭水化物とは糖質と食物繊維とが合わさった栄養素のことです。食品成分表には、炭水化物○gという表記がされていることが多いのですが、これは食物繊維量も含めた数値です。ですから、厳密には、炭水化物量=糖質量ということにはならないのです。

もし食品成分表に「食物繊維量」が記載されているなら、炭水化物量から食物繊維量を差し引けば、糖質量が割り出せます。ただし、食物繊維量がわからない場合には、炭水化物量が糖質量と考え、量が少ないものを選ぶようにしてもOKです。

注意してほしいのは、脂質もカロリーも無視してはいけないということです。ダイエットは糖質摂取量を制限するだけでは、決して成功させることはできないからです。糖質オフでも脂質がたっぷり、高カロリーなものを食べていれば、決して痩せることはできません。糖質さえ制限すれば痩せられるという考え方が流行っているようですが、その効果は一時的なもので、長期的にみると逆効果になるリスクが高いので注意しましょう。

コンビニでおすすめの糖質オフ食品


食品成分表をチェックすることも大切ですが、糖質が少ないものばかりを選びすぎると、栄養バランスが崩れてしまうおそれもあります。栄養バランスが崩れると、いくら糖質摂取量を制限しても、体脂肪を燃やしづらくなったり、筋肉量を減らすことになってしまいます。糖質も健康的に、リバウンドのリスクのないダイエットをするうえでは絶対に必要な栄養素ということは意識して食品を選ぶようにしてください。

ここでは、糖質摂取量は控えつつも、栄養バランスがとれるコンビニ食をいくつかご紹介します。

<野菜サラダ・海藻サラダ>
ビタミン・ミネラル・食物繊維が多い野菜は毎日しっかりと食べておきたい最重要食品。食物繊維を一緒に摂ることで、糖質の吸収もより穏やかにできます。また、咀嚼したり、カサがあるなどで、満腹感が得られやすいことから、食べすぎを防ぐこともできます。

<大豆製品>
タンパク質の補給に一押しの食品です。低糖質はもちろんのこと、無添加、または食品添加物の使用量が少ない傾向にあるというのもおすすめしたい理由です。サラダチキンもたまにはいいのですが、加工食品には食品添加物も多いため、毎日食べるなら、大豆製品がおすすめです。特に豆腐は満腹感も得られるのでおすすめです。

<焼き魚>
魚は糖質低めの食材なので糖質制限中のおかずには最適です。ただし、照り焼きは糖質が多めなので、塩焼き系のものを。

<カップ味噌汁>
毎食、味噌汁を加えるだけで栄養バランスは整います。とくに、野菜をたっぷり使ったものは、糖質低めなのでおすすめ。洋風のスープなどよりも糖質摂取量を抑えられます。

<鶏のからあげ>
さっぱり食品だけではもの足りなさを感じたら、鶏からあげを。鶏肉は糖質低めなので安心。ただし、衣には糖質が多いため、できるだけ衣の薄いものを選びましょう。

<枝豆>
アルコールや糖の代謝に必要なビタミンB1が豊富な食材は、おつまみとして最適です。

<スルメイカの一夜干し>
イカは、低糖質、低カロリー、高タンパク。コレステロールの上昇を抑えるタウリンもとれる優秀食品です。また、咀嚼が必要となるため、食べすぎの予防につながります。

<ゆで卵・温泉卵>
低糖質、高タンパクの理想の栄養食です。完全栄養食と呼ばれるほど栄養が豊富なので、糖質制限ダイエット中は、一日1〜2個は食べるのがおすすめです。

<サラダチキン>
低糖質、高タンパク、低カロリーなので、サラダや野菜のお惣菜だけではちょっともの足りないなという時のプラス一品に。小腹がすいた時のおやつ代わりにも。

<おでん>
遅い晩ごはんにおすすめ。ただし、練りものや、ちくわぶ、餅入りきんちゃくは糖質が多めなので、控えめに。大根、昆布、しらたき、厚揚げがおすすめ。

おやつが我慢できない時にコンビニで買うなら


長く空腹な状態が続くと、体はエネルギーを節約しようというモードになり、それが頻繁に繰り返されると、代謝が低下して、太りやすい体質になってしまいます。そのため、忙しすぎて昼食がきちんととれなかったといった時には、おやつはむしろ積極的にとったほうがいいのです。

ただし、おやつの内容には注意が必要です。とくに、ジャンクフードや甘いお菓子は糖質制限ダイエット中には、厳禁です。ここでは、ヘルシーで低糖質、健康維持に欠かせない栄養までとれてしまうコンビニで買えるおやつをご紹介します。

タンパク質+カルシウムを補給できる<チーズ、ヨーグルト、小魚を使ったお菓子>
低糖質なうえ、筋肉や骨の材料になる非常に重要な栄養素、タンパク質とカルシウムがとれるおやつです。疲労感が強いような日には、チーズやヨーグルトを。小魚を使ったおやつは噛み応えもあるため、少量でも満足感が得られます。

糖質を代謝する際に使われるビタミンB群がとれる<アーモンドをはじめとしたナッツ類>
糖質を代謝する際に使われるビタミンB群がとれるおやつです。とくにアーモンドは、ビタミンB群豊富な豚肉や大豆製品、緑黄色野菜に負けず劣らずのビタミンB群含有量を誇ります。糖質をエネルギーとして使いやすい体づくりにもぴったりのおやつです。

ちなみに、おやつを食べるベストタイミングはBMAL-1(ビーマルワン)という物質の分泌量が少ない午後2時から3時。BMAL-1は、脂肪を増やすためのタンパク質や酵素を増やすよう指令を出す物質で、体内のBMAL-1の量が多いほど細胞内に脂肪がたまりやすくなることがわかっています。

BMAL-1の分泌量は1日のうちで大きく変動し、もっとも分泌量が減るのは午後2時〜3時頃。それ以降は徐々にBMAL-1の分泌量が増加していきます。つまり、摂取した糖質や脂質が体脂肪に変わりやすくなるということです。「3時のおやつ」という言葉は、じつはとても理にかなっているわけです。

また、おやつでとっていいカロリーは一日あたり約200kcalといわれています。食品成分表でカロリーをチェックして、量を調整することも忘れずに!

糖質制限で陥りがちな注意点


糖質量を気にするあまり、糖質不足に陥ると、逆に太りやすく、痩せにくい体になってしまうことは知っておきましょう。

もちろん、糖質は摂りすぎれば体重増加をもたらすことは事実です。しかし、体のエネルギーとして必要ということも事実なのです。そのため、糖質が不足すれば、体は筋肉内のタンパク質を分解してエネルギーとして使おうとします。つまり、糖質=エネルギー不足が長期間続くと、筋肉量が減少して基礎代謝が下がり、エネルギーを消費しづらい体質にスイッチしてしまうのです。

また、体脂肪は糖質なしに燃焼させることはできません。そのため、糖質不足が続くと体脂肪をエネルギーとして使いにくくなり、減らすこともできなくなってしまいます。

理想は、「ちょうど使いきれる量の糖質を摂る」こと。体重を減らしたいなら、使いきれる量の糖質を摂取すればいいのです。そこでおすすめしたいのが、自分にどれくらいの糖質が必要なのかを把握しておくことです。

ちょうど使いきれる量の糖質の目安は、日常的な運動をしていない場合は体重1kgあたり5g、ランニングなどの運動をした時には、7gといわれています。体重が50kgの人なら、250gが一日の適性糖質摂取量ということになります。この量をベースに、コンビニでお惣菜やお弁当、お菓子を買う時に糖質量をチェックすれば、賢く糖質コントロールをすることが可能となります。

監修:篠原絵里佳(しのはらえりか)/管理栄養士。総合病院、腎臓・内科クリニックを経て独立。長年の臨床経験と抗加齢医学の活動を通し、体の中から健康を作る食生活を見出し、最新情報を発信している。アスリートの栄養指導経験も豊富。睡眠改善インストラクター、睡眠健康指導士としても活躍。食事と睡眠の観点から健康にアプローチする「睡食健美」を提唱。
ライター:楠田圭子