正しい食物繊維の摂り方をマスターしましょう

便秘はとても不快。お腹が痛くなったり、ガスが溜まってお腹が張ったり、食欲不振に陥ったり…。とくに女性は、生理の周期で便秘になりやすくなることも。そこで注目したい栄養素は、なんといっても食物繊維!ところが、便秘改善のために、せっせと取り入れている食物繊維が、時には便秘を悪化させることも…。正しい食物繊維の摂り方を、ぜひマスターしましょう。

「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」のバランスが大事

一口に食物繊維といっても、水溶性と不溶性の二種類があるのをご存じですか?この二つは、それぞれ働きが異なっています。

不溶性食物繊維
水に溶けず、「増えるわかめ」のように水分を吸収して膨れるのが特徴。便のカサを増し、腸壁を刺激して腸の運動を盛んにし、便の排出を促します。

主な食材:豆類、栗、青菜、キノコ、ゴボウ、穀類(玄米、大麦、小麦、トウモロコシなど)、切り干し大根、芋類

水溶性食物繊維
水に溶け、腸内の水分を抱き込んでゼリー状にします。便を柔らかくするほか、腸内の有害物質の吸収を妨げ、便として排出させる働きがあります。大腸内で発酵、分解されると、ビフィズス菌などが増え、腸内環境改善に役立ちます。

主な食材:ゴボウ、納豆、アボカド、オクラ、菜の花、レモン、こんにゃく、海藻、芋類、完熟果物、大麦、オーツ麦

この性質を踏まえて、便秘のタイプ別に食物繊維の摂り方を考えてみましょう。

便がカチコチ、コロコロ…
便意はあるのに、便が硬く詰まった感じで、出すのが大変なタイプの人は、便を柔らかくすることが先決。水溶性食物繊維を強化しましょう。

便意がやって来ない…
便意が少なく、お腹はゴロゴロ言わないタイプの人は、便が少なく、腸の動きが鈍っています。不溶性食物繊維を強化し、水分をたっぷりと補給しましょう。

よかれと思って強化した食物繊維が、便秘を悪化させることも…

食物繊維を強化すべく玄米食に変えてみたら、なんだかお腹の調子が悪くなり、便秘がちになった…。実はこれ、よくある話なんです。

穀物の外皮には不溶性食物繊維が多く含まれています。白米から完全な玄米食にいきなり変えると、米の外皮に含まれる不溶性食物繊維を突然多く取り入れることになります。不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸着。便のカサを増し、腸の動きを活発にしますが、出すのが困難になるほど、便をカチコチにしてしまうことも…。

もちろん、体質にもよりますが、不溶性食物繊維だけを急激に強化するのはおすすめできません。便通をスムーズにして、腸内環境をよくするためには、水溶性食物繊維と水分も意識してしっかり摂ることが大切なのです。

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維のバランスが抜群によいのは、ゴボウ!

食物繊維を含む食材はいずれも、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維のどちらかしか含んでいないわけではありません。どちらかといえば、不溶性食物繊維を含む食材のほうが多いといえます。そのため、食物繊維を強化しようとすると、どうしても不溶性食物繊維ばかりが多くなりがち…。

そこでおすすめしたい食材がゴボウです。
主な食材の100g中の食物繊維量を比較すると…

        不溶性食物繊維   水溶性食物繊維
大豆(ゆで)    6.2g         2.5g
ゴボウ(ゆで)   3.4g         2.7g
レタス       1.0g         0.1g
エノキダケ     4.2g         0.3g

ゴボウの食物繊維はとてもバランスがよいことがわかりますね。
ただし、食物繊維は消化が悪いので、すりおろしたり、細かく刻むのがおすすめ。ポリフェノール、オリゴ糖も含まれているので、美肌や血液サラサラ効果も期待できます!

食物繊維のバランスGOOD!ゴボウを使った、お通じ改善レシピ


ゴボウのつぶつぶポタージュ

【材料】2人分
ゴボウ…100g
玉ねぎ…1/4個
ニンニク…1/2片
オリーブオイル…小さじ2
かつおだし汁…100ml
牛乳…100ml
塩…小さじ1/4
黒コショウ…適量

1 ごぼうは半分をすりおろし、半分はみじん切りにする。玉ねぎ、ニンニクはみじん切りにする。
2 フライパンにオリーブオイルを入れて中火にかけ、1を炒める。香りが立ったら、だし汁を加えて5分ほど煮て、牛乳を加えて軽く温め、塩で味を整える。
3 器に盛り、黒コショウをふり、オリーブオイル少々(分量外)をかける。

ゴボウを使えば、食物繊維のバランスを整えるのがとても簡単!ポタージュにはバターを使うことが多いですが、お通じ改善を目指すなら、便の出をスムーズにするオリーブオイルを使いましょう。

レシピはとても簡単なので、お通じが気になる時はもちろん、日々の腸ケアのために、定期的に食べるのもおすすめ。刻んだり、すりおろすのが面倒な人は、ミキサーを使って滑らかポタージュにしてもOKです。

撮影:藤村のぞみ
ライター:藤岡操(栄養士)