食事や飲み会の後にパフェを食べる札幌市発祥の食文化「シメパフェ」――。石川県内でもパフェを提供するバーが開店するなど、にわかに人気が広がっている。写真に映えることも相まって、女性や甘党の心と胃袋をつかんでいる。

 JR金沢駅からほど近いその店には、深夜にもかかわらず、次々と客が集まってくる。シメパフェを提供するバー「ワインと夜パフェ 寧々」(金沢市本町)。金沢市の寺田雄志さん(35)が、札幌市のシメパフェ文化に感動し、昨年8月にオープンした。

 「大人なチーズパフェ」(1330円)や「とけちゃう抹茶パフェ」(同)など、常に4種類以上のパフェがそろい、季節限定のパフェもある。ワインと一緒に楽しむこともでき、週末は約150人が訪れるという。

 店内には女性客の姿が目立ち、深夜でも30ほどある客席は埋まっている。同僚と2時間以上にわたって酒を飲んでから来店したという金沢市の女性会社員(23)は、チーズパフェを注文し、スマートフォンで撮影。「SNSで店を知って、(写真)映えを狙って来た。ラーメンと違って甘いものはおなかがいっぱいでも入る」と満足そうだ。

 シメパフェは、札幌市発祥の食文化。同市では、2015年9月に発足した「札幌パフェ推進委員会」の会員店舗が26店に上り、深夜のパフェは名物として観光客にも好評だ。人気は全国に拡大しつつあり、静岡市では、17年7月に「静岡シメパフェひろめ隊」が結成された。現在、市内15店舗以上でシメパフェが提供されているという。

 石川県内でもシメパフェの人気が広がりつつある。北陸随一の繁華街・片町にあるバー「スイーツバー ジャムズ」は16年11月のオープン以来、パフェを提供している。客層は女性6割、男性4割という。店長の木谷匡宏さん(25)は「若い女性が写真を撮ってSNSに上げる姿をよく見るが、飲み会終わりの男性も来てくれる」と話す。

 札幌パフェ推進委員会の担当者は「写真映えするパフェがSNSブームとうまく合致した。シメパフェを提供する店では、お酒の飲めない人と、もっと飲みたい人が共存できる」と人気の 秘訣 ひけつ を分析する。

 一方、全国的に広まりつつあるシメパフェ文化に、ラーメン店の店主たちはどう感じているのか。片町で早朝まで店を開けているラーメン店の男性店主は語る。「シメといったらラーメン。飲み会の最後にラーメンを食べたい人は多いはず。毎回、スイーツなんてことはないのでは」。まだまだ「シメの定番」の座を譲る気はない。