専門家は、毎年流行するインフルエンザと同様の対策を徹底することで、新型コロナウイルスの感染拡大の防止に十分な効果が期待できると分析している。

 賀来満夫・東北医科薬科大特任教授(感染症学)は「不特定多数の人が触る電車のつり革やドアノブなどを触ったら、その手で鼻や口に触れず、すぐに手を洗うなど、通常のインフルエンザ対策の徹底が感染拡大を防ぐ一番の方法だ」と強調する。

 首相官邸で14日開かれた対策本部でも、安倍首相は、日常的な感染予防の励行が極めて重要とし、高齢者や持病がある人は人混みを避けるよう呼び掛けた。 

 2009年に新型インフルエンザが流行した際、医療機関に受診者が殺到し、対応に支障が出たこともあった。国立病院機構三重病院の谷口清州・臨床研究部長(感染症疫学)は「軽症ならばまず自宅療養し、症状が悪化したり長引いたりしたときに、相談窓口に電話し、受診した方がいい」と冷静な対応を求めた。

 国内の拡大状況を正確に把握することも今後のカギとなる。世界保健機関(WHO)の進藤奈邦子シニアアドバイザーは「医療機関は、通常のインフルエンザ対応で採取した患者の検体を、新型コロナウイルスの検査にかければ地域の流行に早く気付くことにつなげられるのでは」と提案する。