【ソウル聯合ニュース】韓国政府は、米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の在韓米軍への配備に反対する中国の報復措置で打撃を受けた観光業界を復活させるため、市場の多角化に乗り出した。

 文化体育観光部は22日に開かれた経済関係閣僚会議で、東南アジアの観光客に対するビザの免除などを含む、観光市場の活性化方策を報告したと明らかにした。

 この日発表された方策は、▼外国人観光客の誘致多角化▼旅行業界の経営上の問題に対する支援▼インバウンド(訪韓外国人)の観光競争力向上▼海外旅行需要の国内旅行へのシフト――など。

 東南アジアの観光客誘致のため、仁川・金海国際空港で乗り継いで済州島に向かう東南アジア(インドネシア、ベトナム、フィリピン)の団体観光客が、ノービザで5日間滞在できるようにする。

 今年下半期(7〜12月)に予定されていた東南アジアの団体観光客に対する電子ビザの発給も、5月に前倒しする。

 また、東南アジアと日本の航空路線を拡大し、フィリピン、台湾、モンゴルなどに韓国の航空会社が進出できるよう支援する。

 シンガポール、ベトナム、日本、インドなどで文化観光イベント??を開催して韓国の観光商品をPRし、企業による報奨(インセンティブ)旅行を増やすために団体観光支援を拡大する。

 7月にカザフスタンとモンゴルに韓国観光公社の事務所を新設し、今後観光市場が成長する可能性が大きい市場にも進出する。

 さらに、中国人観光客の減少で苦境に立たされている観光業界に、1000億ウォン(約99億5000万円)台の経営安定資金を支援する。中国専門の旅行会社や貸し切りバス会社など、小規模事業者を対象に特例保証を拡大し、経営難の観光業界に対し法人税や所得税、付加価値税などの納付期間を最大9カ月延長するなど税制上の優遇策も準備した。

 インバウンドの観光競争力を高めるため、個人旅行の誘致にも力を入れる。個人旅行者の消費性向が高い点を考慮し、オンライン広報や差別化したイベントを準備し、伝統文化と医療・グルメなどを結合した韓国式プレミアム観光商品を開発する。

 韓国政府は、外国人観光客の誘致だけでなく韓国人の海外旅行需要を国内にシフトする計画も立てた。毎月1回の「家族とともに過ごす日」とフレックスタイムなどを活用した短縮勤務制を通じて国内観光を奨励し、旅行週間には故宮、山林、美術館、科学館などの入場料を割り引く。

 文化体育観光部の黄明善(ファン・ミョンソン)観光政策室長は、「韓国を訪れる東南アジア観光客の成長率が高い」と述べ、「さまざまなプロモーション(割引イベント)の計画を上半期に前倒しして、観光市場が上半期に安定するようにしたい。東南アジアの観光客誘致において、日本などとの差別化の方法も準備する」と伝えた。