【ソウル聯合ニュース】韓国新政権で事実上の政権引き継ぎ委員会の役割を果たしてきた「国政企画諮問委員会」が19日発表した「国政運営5カ年計画」では、太陽光や風力など再生可能エネルギーによる発電量を2030年までに総発電量の20%に拡大するほか、原子力発電所の新規建設計画を白紙化するなどのエネルギー政策が盛り込まれた。

 政府は再生可能エネルギーの発電産業を奨励するため発電所間の距離の規制などを緩和し、小規模事業者の安定的な収益確保のため電力固定価格買取制度を導入する予定だ。

 電気事業者に再生可能エネルギーの導入比率を義務付けるRPS制度の比率も30年までに28%に引き上げる。

 余剰電力を貯蔵し、電力が不足すれば送電するエネルギー貯蔵システム(ESS)の公共機関への設置を20年までに義務化する。

 政府は国民的議論の期間を経て運転中止の是非を決定する新古里原発5、6号機のほかに、新ハンウル3、4号機、天地1、2号機など6基の新規原発建設計画を白紙化し、老朽化した原発の運転延長を禁止することを決めた。

 すでに永久停止された古里原発1号機を原発解体産業を育成する機会として活用し、使用済み核燃料の処理策についても再検討する計画だ。

 政府は原発の安全規制機関である原子力安全委員会を大統領直属とし、耐震設計基準の引き上げを検討するなど原発安全管理体制を整備する。

 また、社会的コストを反映して発電用燃料の税率体系を調整し、電力多消費型の産業構造を改善するため、産業用電気料金体系を改編する。

 18年までに週末や深夜に使用する電気に対する軽負荷料金を調整し、19年までに段階的料金の現実化に向けた「電気料金体系改編ロードマップ」を準備する方針だ。

 しかし、脱原発を骨子とする政府のエネルギー政策は様々な利害とコスト、中長期の電力需給などの問題により、賛否が分かれている。

 エネルギー経済研究院は政府の脱原発・石炭のシナリオが現実化した場合、発電コストは16年より約21%(11兆6000億ウォン=約1兆5740億円)増加すると試算したが、脱原発に反対する陣営は電気料金がさらに大幅に上昇すると推定している。

 特に原子力業界では、まだ原発より高い再生可能エネルギーの発電コストと原発輸出競争力の低下などを理由に脱原発に強く反対しており、政府のエネルギー政策をめぐる論争が広がることが予想される。