【ソウル聯合ニュース】米領グアム周辺へのミサイル4発の発射計画を発表した北朝鮮は今後、米国をはじめとする国際社会の対応を見極めながら段階的に緊張を高めていくとみられる。

 北朝鮮の朝鮮人民軍の戦略軍司令官は、「グアム包囲射撃」計画を8月中旬までに最終的に完成させ金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に報告し、発射待機態勢で命令を待つと表明した。

 この言葉通りなら、計画の実行までには戦略軍の報告、金委員長の決裁、発射といった段階が残っていることになる。北朝鮮が米国の動きをにらみながら、こうした段階ごとに新たな決定などを発表し、威嚇を強めることも考えられる。

 韓国・仁済大の金錬鉄(キム・ヨンチョル)教授(統一学)は11日「北はグアム包囲射撃計画が米国の先制攻撃などに対応するものであることを繰り返し表明している」と述べ、この先の米国のメッセージと対応行動、これに対する北朝鮮の反応が危機の行方を左右するとの見方を示した。

 北朝鮮が8月中旬までに計画を完成させると表明したのは、21日に始まる韓米合同指揮所演習「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)をけん制するためとみられ、米朝間の対立は今月下旬に最高潮に達すると予想される。

 北朝鮮は同時に、相次ぐ挑発強行とこれに対する国際社会の制裁強化で住民が疲弊しているだけに、体制維持のため住民の危機意識を高め結束を固めることにも力を入れるとみられる。9日には平壌市民10万人を動員し、国連安全保障理事会の新たな制裁決議に対する「正義の行動」を宣言した「政府声明」を支持する決起集会を開いた。10日には韓国の国防部と警察庁に当たる人民武力省と人民保安省で集会を行った。

 ある北朝鮮脱出住民(脱北者)は「実際、住民も現状に大きな危機意識を持ち、米国への敵意を強めるだろう。北はこうした住民の心理を結束固めに利用するはずだ」と話している。