【ソウル聯合ニュース】韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は2日、韓国メディア向けの記者会見で、米朝の非核化交渉について、「米国は基本的に包括的な対話を望んでいる」として、「北がスコープ(範囲)をもう少し広げ、包括的な視野を持ってこの事案を見なければならない」との認識を示した。

 完全非核化の一括妥結を目指す「ビッグディール(大きな取り引き)」を求める米国と段階的な合意・履行を望む北朝鮮との溝が埋まらない中、交渉の突破口を開くためには北朝鮮の態度の変化が必要だと促したと受け止められる。

 康氏は「皆が望んでいるのは『グッドディール』(良い取り引き)」として、「朝米(米朝)が互いに満足できるグッドディールにすることが鍵」と述べた。

 北朝鮮に対する人道支援に関しては、「基本的な立場は政治的な状況と無関係な事案」として、「国際社会の意志がなければならず、まとまる必要がある」と表明。「主要国、国際機関との協議を続けている」とし、「政府としては早期に実施されることを望んでいる」と強調した。

 韓国政府は8日ごろに来韓する米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表との作業部会で、2017年9月に議決したが履行されていない国際機関を通じた対北朝鮮人道支援の執行可能性を打診するとされる。

 康氏は会見の冒頭発言で、米朝の非核化交渉について、「2月にハノイで開かれた朝米首脳会談が合意なく終わって以降、多少小康状態にあるが、非核化や平和に対する変わりない南北・米の首脳の意志に基づき、外交努力は水面下で引き続き進められている」と説明。水面下の外交努力に北朝鮮への特使派遣も含まれているかどうかについて、「特使などを含め、さまざまな方策を考えている」と述べた。

 また、日本との関係にも言及し、「徳仁天皇の即位により新しい時代を迎えた日本とは歴史を直視する中で、未来志向の関係発展を持続的に推進していく」として、「韓日関係の未来志向の発展に対する政府の意志は明確だ」と言明。「韓日関係の改善に向けたモメンタム(勢い)をつくれるよう、外交当局間の対話を続けていく」との姿勢を示した。

 康氏は6月に大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と安倍晋三首相の首脳会談が開催される可能性を尋ねる質問に対し、「G20への出席を検討している」として、「モメンタムがつくられるよう、G20の機会、またその他の機会について協議している」と述べた。

 韓国の大法院(最高裁)が日本企業に対し、日本による植民地時代に強制徴用された韓国人被害者への賠償を命じた問題で、被害者側が日本企業に韓国内資産に対する売却命令を出すよう裁判所に申請したことに関しては、「国民の権利行使が進められている手続きという観点から、政府が介入することではないと思う」との見解を示した。政府の対策については「多角的に対案を講じている」とした上で、「残念ながら、今は(対策を)対外的に政府が発表できる時期ではない」と述べた。