【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は5日、ソウル市内で開かれた「貿易の日」記念式典の演説で、「第4次産業革命時代を先取りし、保護貿易主義の荒波を乗り越えるという新たな挑戦に直面している」としながら、「厳しい局面のたびにわれわれを再び立ち上がらせたのは貿易だ。今、韓国経済の未来を楽観できるのも貿易の力が揺るぎないため」と力を込めた。また、主力産業の競争力を維持しながら、輸出をけん引する新たなエンジンを確保する必要性を強調した。

 文大統領は米中貿易摩擦と世界経済の減速の中でも韓国は今年、3年連続の貿易額1兆ドル(約109兆円)達成と11年連続の貿易黒字という価値ある成果を得たと言及し、「韓国経済の基盤はしっかりしている」と評価した。

 日本による輸出規制に対しては、韓国の企業関係者と科学技術究者、国民が団結しているとしながら、「素材・部品・装備(装置や設備)の国産化と輸入先の多様化を進め、韓国産業の競争力を高める機会としている」と述べた。技術の自立に向け、素材・部品・装備産業を育成するための来年の関連予算を今年の2倍以上に拡大し、国産化にとどまらず世界進出を図ると、意欲を示した。

 自動車や造船などの主力産業の競争力も急速に回復していると説明した。また、政府が「新南方政策」で力を入れる東南アジア諸国連合(ASEAN)向け輸出が拡大し、各国・地域と相次ぎ貿易協定を結んでいることにも言及した。今後は中小企業の輸出の後押しを強化する方針も示した。

 文大統領は「開放と包容で成長を導いた貿易が、われわれのもっとも強い力」と述べ、「新たな時代もまた貿易がつくる。2030年に世界トップ4の輸出大国となる日まで、歩みを止めない」と力を込めた。