【ソウル聯合ニュース】韓国国立外交院の外交安保研究所は26日、「国際情勢2020展望」報告書を公表し、来年は韓日両国で国内の政治日程に合わせて過去の歴史問題と結び付いた攻撃的な民族主義が高まるとの見通しを示した。

 

 報告書では、▼強制徴用被害者の賠償問題▼旧日本軍の慰安婦問題▼独島問題▼日本産水産物の輸入規制問題――などの事案を巡り、対立が繰り返される可能性があると指摘した。

 研究所は両国内の政治日程について、日本は安倍晋三政権が東京五輪を機に民族主義をあおり、憲法改正のため自民党の党則を変更して総裁の4選を可能にするよう推進する可能性があると分析した。韓国については来年4月の国会議員総選挙を挙げた。

 特に、韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた強制徴用訴訟判決に関連し、早ければ来年春にも行われる日本企業の韓国内資産の現金化措置により、韓日関係が大きく揺れ動くと予想した。

 日本政府は、現金化が行われた場合に備え▼韓国産輸出品に対する報復課税▼日本製品の供給停止▼ビザの発給制限――などの報復措置リストを既に準備しているとされる。

 一方で、研究所は日本の対韓輸出規制措置に関して「(韓日間の)強制徴用(問題の)協議に時間がかかっても、輸出規制は事実上撤回される可能性が高い」と分析した。日本の輸出規制は自国企業に被害が及ぶ上、グローバル供給網の混乱を招くため控えざるを得ないというのが研究所の説明だ。  

 また、韓国についても「韓日関係がどのように展開しても、現実的に日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了の延期を覆し、韓米関係を再び最悪の状況に追い込む可能性は低いとみられる」と分析した。

 

 朝鮮半島情勢については「北は来年初めに核と戦争の危機をあおりながらも、米中の強い反発を招く核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験は当分の間自制するだろう」と見通した。

 その上で、「トランプ米大統領は上半期中に北の核実験中止という外交的成果を守るため、3回目の朝米(米朝)首脳会談を推進し、低レベルでの核合意に同意する」とし、朝鮮半島は下半期に再び対話・協力のサイクルに入ることになるだろうと予想した。

 国立外交院のキム・ハングォン教授は、米中競争の構図の中で韓国が進む方向に関して、韓国は過去にあいまいな戦略を選んだとしながら「これが短期的に効果があるか分からないが、長期的にはさらに大きな圧力と国益の損失だけでなく、米中の戦略的信頼も失うことになる状況が徐々に表れている」と指摘した。

 また、懸案ごとに韓国の明確な国益と普遍的価値観の原則を確立し、これによって短期的に対立や困難があったとしても長期的な利益追求のために実行する姿を見せなければならない時期だと提言した。