【ソウル聯合ニュース】中国・湖北省武漢市を中心に発生している新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が懸念される中、韓国の航空会社は相次いで一部の中国路線の運航を取りやめることを決めた。

 

 中国で感染が確認された患者数が6000人に迫り、2003年に大流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染者数を上回ったことから、当分の間運航取りやめが続く見通しだ。

 航空業界によると、現在中国の25都市、32路線に就航しているアシアナ航空は、来月から仁川空港発着の3路線(桂林、長沙、海口)について運航を暫定的に中止することを決めた。

 昨年7〜9月期末現在の同社の中国路線での売り上げ比率は19%で、韓国航空会社のうち最も大きい。それだけに新型肺炎の拡大による旅客需要の減少などの影響も大きいものと予想される。

 

 各航空会社の中国路線の運航取りやめは次第に増えている。

 韓国格安航空会社(LCC)のうち、中国路線の売り上げの割合が昨年7〜9月期に15%と最も高いチェジュ航空も、仁川発着の3路線の運航取りやめを新たに決定した。

 同社はこれに先立ち、釜山、務安発着の3路線について運航取りやめを発表していた。これにより、冬季運休中の5路線を除き、韓国と中国本土を結ぶ12路線に就航しているチェジュ航空は半分の6路線の運航を取りやめることになった。

 このほか、イースター航空、ジンエアー、エアソウルも中国路線の運航を中止。大韓航空も現在、一部中国路線の運航を取りやめることを検討しているという。

 ティーウェイ航空は、21日に予定していた仁川―武漢線の新規就航を延期した状態だ。

 このような中、外交部は香港とマカオを含む中国全域に旅行の自粛を求めるレベル2の「黄色警報」を発令した。新型肺炎の発生地である武漢市を含む湖北省については25日に撤収を勧告するレベル3の「赤色警報」を出している。

 航空業界では昨年の日本と香港路線の萎縮以降、路線多角化の一環として中国路線の拡大を積極的に推進してきただけに、中国路線の需要減少による影響は大きいと懸念される。

 国土交通部の集計によると、昨年の中国路線の旅客数は個人旅行客とインセンティブ(報奨)観光客の増加で1843万人を記録し、前年比14.4%増加した。

 中国路線の旅客数は、17年3月に米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備に反発した中国が、韓国への団体旅行規制などを含む「禁韓令」を出してから急減。昨年下半期からは回復傾向を示していたが、今回の事態が長期化すれば航空業界にとって致命的な悪材料になる見通しだ。

 ある証券会社のエコノミストは「日本路線の需要正常化までの代替路線と考えられていた中国路線まで新型コロナウイルスの影響にさらされたことで、航空会社の質的回復の時期は遅れるだろう」と分析した。