【ソウル聯合ニュース】新型コロナウイルスによる肺炎が発生した中国・湖北省を2週間以内に訪問した外国人などに対する韓国への入国制限措置が始まった4日、入国審査で実際に入国を拒否された旅行者はいなかったことが分かった。

 韓国政府はこの日午前0時から、湖北省で発行された旅券の所持者と同省を2週間以内に訪問した全ての外国人について入国を制限している。

 また、韓国人、外国人を問わず中国からの入国者全員の住所と連絡先を確認。連絡先がない場合は入国を禁止する特別入国手続きも行っている。

 韓国政府の中央対策本部の関係者はこの日、聯合ニュースの取材に対し「午後4時現在、入国が拒否された人は出ていない」と話した。

 この関係者は「湖北省での滞在歴がある外国人は韓国内での連絡先があれば入国できるため、今後も多くの入国拒否者は出ないだろう」との見方を示した。

 海外で使っている携帯電話を持ち込む外国人と連絡が取れるようにするため、当局は必要があれば韓国内で使えるUSIMを入国審査時に支給している。

 防疫当局は、湖北省で発行された旅券の所持者や同省を2週間以内に訪問した外国人が出発前に韓国入国を断念するよう▼中国から韓国から出発する乗客に空港到着前に文字メッセージを送付▼ウェブチェックインなどを利用する乗客向けにホームページに案内文を掲載▼中国の航空会社のチェックイン時に案内▼中国の空港内での案内放送▼搭乗後に機内で案内――などを並行して行っている。

 

 中国から入国する韓国人や外国人は、専用の入国審査場を通って入国することになる。外国人の自動化ゲートの利用も中止する。

 中国専用の入国審査場は仁川国際空港第1ターミナルに2カ所、第2ターミナルに1カ所の計3カ所設置する。

 第1段階の検疫で発熱や健康に異常が認められた入国者は、隔離後に診察と検査を受ける。検疫を通過した入国者は第2段階として国内で連絡の取れる住所と連絡先を確認する特別入国手続きが行われる。

 このため、中国専用の入国審査場には計84台の電話機を設置。仁川空港には国防部から職員90人が投入された。全国の空港、港湾、検疫所などに配置された国防部の職員は217人で、このうち40人は通訳スタッフだ。

 外国人の入国後、虚偽申告が発覚すれば強制出国措置が取られ、今後の入国も禁止される。

 

 中央対策本部の金剛立(キム・ガンリプ)副本部長(保健福祉部次官)は、この日の会見で「外国人の入国制限と特別入国手続きが24時間稼働しており、政府の各官庁から中央対策本部と検疫現場に毎日職員を追加投入している」とし、「この事態が非常に短時間に解決するのは難しいと判断している」と述べた。

 政府は、感染症の危機警報を現在の「警戒」から最高レベルの「深刻」に引き上げる方策については依然として慎重な姿勢を示している。その代わりに、首相の支援下で中央対策本部を運営するなど「深刻」レベルに準じた状況管理を行っていると明らかにした。

 一方、中国から韓国への入国者数は1月初めの約3万人から3日には1万1381人と、1カ月で約1万8000人減少した。韓国から中国に旅行する人が大幅に減少し、中国側でも事業や観光目的での韓国入国を自粛しているものとみられる。