【東京、ソウル聯合ニュース】日本の読売新聞は22日、韓米日協議筋の話として、米政府の北朝鮮担当特別代表を務めるビーガン国務副長官が7月上旬に訪韓するにあたり、韓国政府が米朝非核化協議の仲介に乗り出したものの、不調に終わったとソウル発で報じた。これに対し、韓国外交部は「事実無根」と報道内容を否定している。

 読売によると、外交部の李度勲(イ・ドフン)朝鮮半島平和交渉本部長は6月の訪米時にビーガン氏との協議で「米朝首脳会談の開催に向けて努力してほしい。韓国は仲介者の役割を積極的に担う」と提案し、米朝間の意向を調整したものの、接点を見いだせなかったという。

 米側は、ビーガン氏の訪韓時に南北軍事境界線上の板門店で北朝鮮側と接触するシナリオも視野に韓国側と米朝首脳会談の開催条件を論議。韓国は「北を説得して寧辺の核施設の廃棄以外にも非核化措置を追加する『寧辺プラスアルファ』を引き出す」と提案したという。

 韓国側は「プラスアルファ」として、平壌郊外のカンソンにある秘密ウラン濃縮施設の廃棄を挙げたが、米側はそれだけでは不十分だとし、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を製造しているとみられる山陰洞の秘密ミサイル研究施設の実態が分かるリストの提出、全ての核開発計画の包括的な申告に加え米国と国際査察団による完全な形での立ち入り、全ての核関連活動および新しい施設の建設中止を要求したと読売は伝えている。

 韓国は米側の要求を水面下で北朝鮮に伝達したが、北朝鮮側は「米国の対北経済制裁に対する明確な立場表明がない限り、米朝対話は無意味だ」と伝えてきたといい、ビーガン氏の訪韓時の米朝接触も行われなかったとのことだ。

 ビーガン氏は7月に訪韓した際、「今後も(韓米の)作業部会を継続する」とする明確な立場を伝え、北朝鮮への独自支援に傾く韓国をけん制したと読売は報じている。

 韓米作業部会は非核化や南北協力、対北朝鮮制裁問題などを調整する実務協議の枠組みで、李氏とビーガン氏がそれぞれ韓国と米国の首席代表を務めている。だが、この作業部会が南北関係の改善の足かせになっているとの指摘もある。

 ビーガン氏は訪韓の際、「韓国政府が北朝鮮と南北協力の目標を推進することを巡り、韓国政府を完全に支持する」とマスコミに述べていた。

 外交部の関係者は、読売のこの記事は「事実無根」だとし、「政府は関連の提案をしたことはない」と説明している。