【ニューヨーク聯合ニュース】米ハーバード大ロースクールのジョン・マーク・ラムザイヤー教授が、旧日本軍の慰安婦を「売春婦」と見なす論文を発表した問題を発端に、過去の論文も検証対象として取り上げられようとしている。

 国際学術誌「アジア太平洋ジャーナル:ジャパンフォーカス」はこのほど、日本の部落問題を取り上げたラムザイヤー氏の論文を検証する特別号を刊行した。オックスフォード大のイアン・ニアリー教授や大阪市立大人権問題研究センターの齋藤直子特任准教授ら、この分野の著名な研究者の寄稿8本を掲載している。

 ラムザイヤー氏の論文は部落差別の正当化と受け止められる内容で、暴力団には被差別部落の出身者や韓国人が多いという記述もある。ニアリー氏は、日本の右翼勢力が慰安婦や在日コリアンに関するラムザイヤー氏の主張を擁護するように、部落問題についての同氏の主張も受け入れる懸念があるとした。

 カリフォルニア大のジョセフ・ハンキンス教授と法政大大学院の藤岡美恵子講師は、ラムザイヤー氏が以前に学術誌「法と経済学の国際レビュー」で発表した論文は被差別部落に対する憎悪の扇動にほかならないと分析した。

 研究の目的が明示されておらず、社会的、学術的な意義も設定しないまま批判的な主張だけが繰り返され、主張を裏付ける証拠を提示していない点も学術論文として基準を満たしていないと指摘。掲載誌の編集者に論文の再審査を求めた。