【ミュンヘン聯合ニュース】ドイツ南部ミュンヘンでこのほど始まった企画展の運営側に、旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の展示を憂慮する電子メールが数百通届いていることが分かった。差出人はそれぞれ別のドイツ人らしき名前だが、それ以外はすべて同じ内容となっている。

 少女像の展示は韓国と日本、ドイツの文化芸術家団体「アート5」が企画した。「芸術と民主主義」をテーマに、ミュンヘン市内中心部のアートギャラリーで21日午後(現地時間)に始まった。9月15日まで。

 運営側関係者によると、23日までに、運営スタッフ個人と展示場のメールアドレスにそれぞれ1日数十通ずつメールが届いており、計300通を超えている。差出人の名前は違っているが内容はすべて同じで、これらのメールが業務をまひさせるほどの妨げになっているという。

 聯合ニュースが運営側に届いたメールを入手して内容を確認したところ、差出人の名前以外はいずれも同じ内容だった。

 これらのメールは、芸術と民主主義に関する企画展での少女像展示を憂いた後、少女像は議論の余地があるもので韓日間のあつれきの原因だったと説明。企画展のテーマは人権より政治との関連が強く、ドイツの歴史を踏まえると開催は道徳的に不適切だと主張している。

 また、日本が第2次世界大戦でのポーランド人犠牲者を追悼する像を建てるとしたら、「ドイツ民族」として心情はいかなるものか、と言及。日本の世論に影響が及び、ドイツ人に対する否定的なムードが広がるのは間違いないとした。

 ドイツが韓日間の関係に関わることに疑念を示したほか、慰安婦問題を巡り日本は十分な賠償と謝罪をしたと強調した。

 メールを受け取った運営側関係者からは、文中の「日本がポーランドの犠牲者を追悼する像を建てるとしたら」に対し「当然良いこと」「記憶し、認めることは加害者にとっても救いになる」などの声が上がった。また、メール全体について「対話を試みたというよりは、あちこちほころびの見える訓戒にすぎない」という批判もあった。 

 一方、日本のメディアによると、この企画展を巡り在ミュンヘン日本総領事館は「日本政府の立場と相いれない」として、少女像の撤去に向けて関係者への説明を続けていく考えを表明した。日本領事館側は、ミュンヘン市とバイエルン州のほか現地の後援団体にも、少女像の展示に対する批判的な意見を伝えたようだ。