【ソウル聯合ニュース】北朝鮮で「最高尊厳」とされる金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の顔を描いたTシャツが北朝鮮の公式行事の席上に登場し、注目を集めている。

 朝鮮中央テレビが12日に放映した国防発展展覧会の映像によると、展覧会の開会式で国歌の演奏を指揮した男性が着用していた白いTシャツに金正恩氏の顔が描かれていた。金正恩氏は北朝鮮で神聖視されているため、これは極めて異例のことと受け止められる。

 北朝鮮では最高指導者の顔が載った写真や教科書、本は全て「1号出版物」と呼ばれ、いかなる状況でも真っ先に保護すべき対象とされる。2003年には自宅で火事が起きた際に9歳の少女が火の中に飛び込んで金正日(キム・ジョンイル)総書記の肖像画を持ち出そうとして死亡した事件があり、北朝鮮メディアはこれを「美談」として報じた。

 その北朝鮮で最高指導者の顔を描いたTシャツが登場したことを巡っては、神聖視される指導者の親しみやすさをアピールする狙いがあるとの分析も出ている。

 だが、衣服は洗濯が必要になり、最高指導者の顔が「毀損(きそん)」されることになるため、こうしたTシャツの着用が広がるかどうかは疑問だとの見方もある。