【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が国防部長官に指名した李鐘燮(イ・ジョンソプ)氏は22日、国防白書に北朝鮮を「主敵」と明記する問題について、「さまざまな挑発を続け、わが国民を不安にさせる限り、敵とみなければならない」としながらも、「国防白書でどう表現するかは慎重に判断する」との認識を示した。聯合ニュースが国会国防委員長を務める与党「共に民主党」の閔洪喆(ミン・ホンチョル)国会議員を通じて受けた答弁書で明らかにした。

 韓国の国防白書では北朝鮮を「敵」や「主敵」などと明記してきた。文在寅(ムン・ジェイン)政権に入ってからは2018年版と20年版で北朝鮮を敵と規定する表現がなくなり、「主権、国土、国民、財産を脅かし、侵害する勢力をわれわれの敵とみなす」と明記した。

 尹政権への移行を準備する政権引き継ぎ委員会の関係者は今月12日、聯合ニュースに対し、国防白書に北朝鮮を「主敵」と明記する問題に関し、「『主敵』の明記は大統領選公約で、公約の実行を検討している」と述べていた。

 一方、李氏は「対敵観の弱体化が警戒作戦態勢の緩みにつながった」として、「誰がわれわれの敵か、なぜ戦うべきか明確に認識することが重要だ」と強調した。李氏が言及した「敵」は事実上北朝鮮を指すとみられる。今年1月1日、脱北者が軍事境界線を越え北朝鮮に入る事件が起きるなど、韓国軍の警備体制を批判する声が上がっていた。