【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期政権への移行を準備する政権引き継ぎ委員会は27日、来月10日の新政権発足後100日間の新型コロナウイルス対策を取りまとめた。新政権は5月下旬ごろ、屋外でのマスク着用義務を解除するかどうか決定する予定だ。新型コロナの再流行に備えた病床と人材の確保、高リスク群の保護策も早期に講じる。8月上旬までには、新型コロナ規制を業種別でなく密集・密接・密閉の度合いに応じて適用することなども検討する。

 政権引き継ぎ委の安哲秀(アン・チョルス)委員長はこの日、委員会内の担当分科会が議論、確定した新型コロナ対策の「100日ロードマップ」を発表した。安氏は「多くの専門家が新たな変異ウイルスによる秋の新型コロナ大流行を予想している。その前に全ての準備を終えるため、100日ロードマップが必要だ」と説明した。

 ロードマップは▼科学的な根拠に基づいた防疫政策を推進するための体制づくり▼持続可能な感染症対応体制の確立▼高リスク・弱者層に対する手厚い保護▼安全なワクチンと十分な治療薬の確保――を推進方向に定め、政権発足後30日以内、50日以内、100日以内にそれぞれ取り組む課題を整理した。

 まず30日以内に、「屋外マスクフリー」を宣言するか検討する計画だ。安氏は「5月下旬ごろ、状況を踏まえて判断するつもりだ」と述べ、「海外先進国で着用義務が解除された時の程度まで(国内の感染者数が)下がれば可能になるのではないかと思う」とした。

 ただ、屋外の着用義務がなくなっても、屋内での着用は義務付けられるとの見通しを示した。新政権の保健福祉部と疾病管理庁で具体的な基準を定める。

 また、全国規模の抗体保有調査を実施するほか、秋と冬場の新型コロナ再流行に備えた病床と人員の確保策、高齢者が入所する療養型病院・施設での保護策、学校・幼稚園・保育園の感染予防支援策の策定なども30日以内に進める。高リスク群に対する新型コロナ経口治療薬(飲み薬)の速やかな処方と、治療薬の調達量を現在予定する106万2000人分に100万9000人分積み増す方策も確定する。

 50日以内の課題には、救急・特殊患者の治療体制の強化や、各地域の病院・医院など一般医療機関を中心としたコロナ対応体制への転換などを挙げた。大統領直属の「感染症危機対応」諮問機関を新設し、現在の日常回復支援委員会は廃止する。

 新政権は100日以内に、科学的根拠に基づいた生活防疫体制の確立を目指す。従来の感染防止策「社会的距離の確保」の適用変更も検討する。安氏は「密集・密接・密閉の度合いを基準に科学的な防疫に取り組む」と述べ、「これまでのように特定の業種全体に(事実上の営業停止措置となる)集合禁止命令を出すようなことはしない」と強調した。

 さらに、中央感染症専門病院の建設、感染症の等級の調整と隔離体制の見直し、防疫統合情報システムの構築、4回目接種などワクチン接種計画の策定なども課題に挙げた。

 新型コロナ対策の財源にはこれまで本予算や補正予算、予備費などを活用してきたが、今後は弾力的に運用できるよう、「感染症危機対応基金」の新設を検討する。また、新型コロナの後遺症やワクチン接種による副反応に対する支援を強化する計画だ。

 安氏は現政権の新型コロナ政策が不幸にも不信を招いたと指摘し、その問題点を踏まえた上で、「新政権は政務的な判断として大統領府で政策を決定するよりは、感染症危機対応諮問機関を通じて専門家の意見を最優先で反映するガバナンスで新型コロナに対応する」と表明した。