【果川聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)新大統領は10日、就任と同時に不訴追特権が認められた。捜査機関が扱っていた尹大統領に関する捜査は停止されるか、終結する見通しだ。

 憲法第84条は「大統領は内乱または外患の罪を犯した場合を除いて、在職中に刑事上の訴追を受けない」と規定している。

 法曹界によると、政府高官らの不正を捜査する高位公職者犯罪捜査処(公捜処)と検察は今後、尹大統領が立件された事件の捜査で容疑を固めたとしても、大統領任期中の5年間は時限的に起訴中止処分を取ることになる。容疑を固められなかった場合は、嫌疑なしとして捜査終結の手続きを踏むとみられる。

 公捜処は現在、尹大統領に関わる複数の事件を抱えている。2020年初め、当時検事総長だった尹氏の指示で大検察庁(最高検)の捜査情報政策官が主要な裁判部に対する分析資料を作成、配布したとされる事件の場合、捜査情報政策官が健康上の理由から調べに応じず、捜査は進んでいない。法曹界は、公捜処が調べなしで尹大統領を嫌疑なしの処分にする可能性が高いとみている。

 ほかに、新型コロナウイルスの流行時に防疫活動を妨害したとみられていた新興宗教団体を巡り、当時の秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官からの家宅捜索指示を尹氏が拒否したとされる事件などもある。

 だがこれら事件の多くは、公捜処の事件事務規則に基づき告発があった時点で自動的に立件されたもので、実際に捜査に至るかは未知数だ。

 一方、検察には尹大統領の金建希(キム・ゴンヒ)夫人の関与が疑われる事件があるが、大統領夫人を呼び出して聴取することは実質的に困難とみられている。過去の自動車ディーラー株価操作疑惑の場合、昨年12月に主犯格が在宅起訴されたが、金氏が加担したとは結論付けられなかった。また、金氏が代表を務めた企画会社を巡る疑惑では、検察が書面調査の形で事情を聞いた上で嫌疑なしとして事件を終結するとの見方が強い。