【世宗聯合ニュース】韓国政府は16日発表した「新政権の経済政策方向」で、原料価格の上昇などにより当面は物価が高止まりすると見込み、2022年の消費者物価上昇率を4.7%と予測した。一方、22年の経済成長率見通しは従来の3.1%から2.6%に下方修正した。

◇物価上昇率 2.2%から4.7%に大幅上方修正

 22年の消費者物価上昇率の見通しは、文在寅(ムン・ジェイン)政権時の21年12月に提示した2.2%から2.5ポイントの大幅上方修正となった。政府がマクロ経済見通しで4%以上の物価上昇率を提示したのは約11年ぶり。政府は経済政策方向を年に2回発表し、マクロ経済指標に対する見通しを公表している。

 22年に入り、物価は急上昇している。先月の消費者物価上昇率は前年同月比5.4%と、13年9カ月ぶりの高水準となった。ロシアのウクライナ侵攻などで原油や穀物といった原料価格が急騰した余波が続いている。政府は、欧州連合(EU)によるロシア産原油の禁輸、主要生産国の輸出制限などを踏まえると、原料価格の上昇傾向は当面継続するとの見方を示した。

 新型コロナウイルス対策の行動規制解除による消費増など、需要面の要因も物価の上昇圧力となっている。政府は、対面サービス業を中心に消費回復の勢いが強まり、個人サービスなどの価格上昇圧力も拡大する見通しだと説明した。

◇成長率2.6%に引き下げ 輸出の伸び鈍り投資振るわず

 政府は22年の実質国内総生産(GDP)成長率の見通しを従来の3.1%から0.5ポイント引き下げ、2.6%とした。

 輸出の年間増加率は前年比11.0%と、21年(25.7%)を下回ると見込む。IT(情報技術)などを中心に良好な流れを続けるものの、世界景気の減速などの影響で伸びが鈍化すると予想した。

 また、サプライチェーン(供給網)の混乱などが影響し、22年は設備投資(3.0%減)や建設投資(1.5%減)が減少すると見通した。

 一方、民間消費は対面サービス業を中心に急速に回復し、3.7%増加すると予測した。

 年間の経常収支の黒字額は450億ドル(約6兆440億円)と、21年の883億ドルに比べ大幅に縮小すると見込んだ。輸出の伸びが鈍る一方で輸入が増え、商品収支(貿易収支に相当)の黒字額が前年比減少するとの予想によるものだ。

 22年の就業者数は前年比60万人程度増えると見通した。