◇北朝鮮軍に射殺された男性の遺族「越境はでっち上げ」

 2020年9月に黄海を漂流していた韓国の男性公務員が北朝鮮軍に射殺された事件で、再調査の結果が2年前とは完全に異なる内容となったことを受けて遺族側が記者会見した。遺族は「当時(当局が)何者かの指示により越境というフレームを作ろうとでっち上げの捜査を行った」とし、真相の解明を求めた。遺族の弁護士は、当時の供述調書で海洋警察庁の職員が「越境するにはウエットスーツを着て海に入らなければならないが、男性の部屋にはウエットスーツがそのまま残されていることを確認した」と述べたとして、海洋警察がその点を隠して越境だと発表したと指摘した。

◇北朝鮮軍による射殺事件 「自ら越境」と発表した機関を監査

 20年9月に男性公務員が北朝鮮軍に射殺され燃やされた事件を巡り、監査院は17日、海洋警察庁や国防部などへの監査に着手した。海洋警察庁と国防部は16日、2年前の中間捜査結果で男性が自ら北朝鮮に渡ろうとしたと発表したことを謝罪。男性が自らの意思で越境したと断定できる根拠が見つからなかったとして、同捜査結果を覆した。海洋警察庁は男性が行方不明になってからわずか8日後に中間捜査結果を発表。男性がギャンブルによる借金で精神的なパニック状態になり、現実逃避の目的で越境したと判断されるなどと主張した。

◇文前政権への「政治報復捜査」 尹大統領が野党主張に反論

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は17日、文在寅(ムン・ジェイン)前政権で与党だった「共に民主党」が前政権に対する「政治報復捜査」が行われていると主張していることについて、「正常な司法システムを政治論争化することは望ましくない」との考えを示した。共に民主党は文前政権初期に産業通商資源部傘下の発電公共企業のトップに辞任を強要したいわゆる「産業部ブラックリスト」疑惑を巡り、検察が青瓦台(大統領府)人事首席秘書官室で当時勤務していた同党の国会議員を捜査する方針を示したことや、ソウル近郊にある城南市の都市開発疑惑に絡み同市市長を務め、3月の大統領選で尹氏に惜敗した李在明(イ・ジェミョン)国会議員を容疑者として特定したとの報道が出たことについて、政治報復だと反発している。

◇尹大統領 国連事務総長と電話会談

 尹錫悦大統領は国連のグテレス事務総長と就任後初めて電話会談を行い、北朝鮮に対し国連安全保障理事会が断固たる対応を取るよう要請した。大統領室の関係者によると、尹大統領は会談で北朝鮮の核・ミサイル問題について、「朝鮮半島と国際社会の平和と安定を深刻に脅かす行為」とし、「安保理の断固かつ団結した対応が取られない場合、北の核とミサイル開発を容認するという誤ったメッセージになる恐れがある」と述べた。先月の国連安保理で対北朝鮮制裁決議案の採択が中国とロシアの拒否権行使で否決されたことを念頭に置いた発言とみられる。

◇尹大統領の支持率 就任後初の50%割れ

 世論調査会社の韓国ギャラップが発表した調査結果によると、尹錫悦大統領の支持率は49%で、2週間前の前回調査から4ポイント下落した。同社の調査で支持率が50%を割り込んだのは就任後初めて。不支持率は5ポイント上昇した38%だった。同社は、不支持の理由として映画館やパン屋を訪問するなどの私的な活動よりも大統領の本分に集中すべきだという批判が多かったと説明した。

◇新型コロナ感染者の7日間隔離義務 4週間継続へ

 政府は、新型コロナウイルスの感染者に義務付けている7日間の隔離を解除せず、さらに4週間続けることを決めた。韓悳洙(ハン・ドクス)首相が中央災難(災害)安全対策本部の会議で、隔離義務の緩和に対し専門家から慎重な意見があったと説明した。今後も4週単位で見直す予定だ。中央災難安全対策本部は先月20日、4週間の感染状況を踏まえて隔離義務を調整すると発表。政府は専門家による特別チームと話し合いを続けてきた。