【マドリード聯合ニュース】北大西洋条約機構(NATO)首脳会議(29〜30日)への出席のためスペイン・マドリードを訪問中の韓日の首脳が略式会談に近い形で対面し、関係改善の糸口を探る姿勢を示した。

 正式な首脳会談は実現しなかったものの、両首脳が初めて対面し、関係改善が必要との認識で一致していることを改めて確認した点で意味があると評価される。

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と岸田文雄首相は28日(現地時間)、スペイン国王フェリペ6世が主催する晩さん会で顔を合わせ、岸田首相が先に声をかけたという。

 約4分の対話で、岸田首相が尹大統領の就任と今月1日の統一地方選の与党勝利を祝い、尹大統領は岸田首相も7月10日の参院選で良い結果を得られるよう願っていると応じた。

 また尹大統領が「参院選後に、韓日間の懸案を速やかに解決して(両国関係を)未来志向に進める考えを持っている」と述べると、岸田首相は謝意を示し、尹大統領が韓日関係のために努力してくれているのを承知していると応じた。その上で、より健全な両国関係に発展させるため努力しようと呼び掛け、関係正常化を早期に実現する必要性を強調した。

 尹大統領が「未来志向」と述べたのは、韓日関係改善の最大の懸案である強制徴用賠償問題の解決策を本格的に模索するとの意思を示したものと受け止められる。

 今回の会合は晩さん会での「遭遇」であったため、具体的な懸案に対する言及はなかったものとみられる。大統領室の関係者は29日(現地時間)、現地で記者団に対し、両首脳が歴史問題については触れなかったと伝えた。

 尹大統領は、大統領選で当選した直後の3月11日に岸田首相と電話で15分間会談した。就任式が開かれた先月10日には林芳正外相と面会し、岸田首相の親書を受け取った。対面したのは今回が初めて。

 尹大統領がことあるごとに韓日関係改善の必要性を強調する一方で、関係改善に向けた早急な動きを疑問視する声も一部で上がっていた。だが今回、岸田首相が声をかけたことで対話が成立し、双方が関係改善の必要性について触れたことから、信頼回復と懸案解決に向けた雰囲気を醸成したとの評価も出ている。

 国家安保室の関係者は今回の対面について、「略式会談と遭遇の中間程度だと思われる」とし、「岸田首相の発言も韓日の懸案を早く解決しようというもの」と説明した。

 尹大統領と岸田首相はNATO首脳会議のほか、韓米日首脳会談や、NATO首脳会議にパートナー国として招かれた韓国、日本、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国による首脳会合でも対面する。