【ソウル聯合ニュース】韓国で大統領室の人事問題を巡る論争が続いており、新たに社会首席室で勤務している行政要員の採用問題が浮上した。職員の父親は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の長年の知人で、採用は保守系与党「国民の力」の権性東(クォン・ソンドン)党代表職務代行兼院内代表が推薦したという。職員の父親は権氏の選挙区である江原道江陵市の選挙管理委員会の委員であることも明らかになり、革新系最大野党「共に民主党」は「不公正な採用」と攻勢を強めている。

 共に民主党の禹相虎(ウ・サンホ)非常対策委員長は17日の記者会見で、職員について、「尹大統領と権代表の知人ではなかったら大統領室に入ることはできなった」と、強く批判した。

 一方、権氏は職員について、自身の事務所でボランティア活動をしていたが大統領選の際、尹氏陣営への参加を勧めたとして、「数カ月間、大統領選勝利のため努力した青年が(最下級の)9級の行政要員となった」と説明。「歴代の政権でも一緒に仕事をした人の中で情熱と能力のある人を採用した」と反論した。

 大統領室の高官は17日、共に民主党側の指摘に対し、「不当な政治攻勢」と反発。職員は大統領選序盤から陣営に加わって業務能力を認められ、適法な手続きを経て採用されたと説明した。また、歴代政権でも大統領室が行政要員を公開採用した前例はほぼないとして、公開採用しなかったため不当な採用だと批判するのは論理的な根拠が足りないと主張した。

 大統領室の人事を巡っては、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の自宅前で騒音を立てて文氏を罵倒するデモを行ってきた極右系ユーチューバーの実姉が大統領室で勤務していることが明らかになり、論争が起きた。尹大統領が北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席するためスペインを訪問した際は大統領室人事秘書官の妻が随行員として同行したほか、尹大統領の親戚が行政官として大統領室で勤務していることも問題となった。

 世論調査会社の韓国ギャラップが15日発表した調査結果によると、尹大統領の支持率は前週より5ポイント下落の32%、不支持率は4ポイント上昇の53%となった。同社の調査で不支持率が50%を超えるのは初めて。不支持の理由は「人事」(26%)が最も多くなっている。