【ソウル聯合ニュース】韓国の大統領室が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の支持率低下を受け、「非常体制」に入ったもようだ。表向きには世論の動向に振り回されないと毅然(きぜん)としているが、末端の職員を含む大統領室全体が緊張感を持って気を引き締めているという。とりわけ、尹大統領のメッセージの出し方に神経をとがらせている。

 世論調査会社のリアルメーターが18日に発表した調査結果によると、尹大統領の支持率は前週比3.6ポイント下落の33.4%、不支持率は6.3ポイント上昇の63.3%となった。尹大統領の5月10日の就任後、同社の調査で不支持率が60%を超えるのは初めて。支持率は1カ月前の48%から約15ポイント落ちた。

 尹大統領は18日の出勤時にぶら下がり取材に応じ、「全ての国の事務が憲法と法律にのっとって行われるべきだという原則論のほかに言うことはない」と述べた。文在寅(ムン・ジェイン)前政権時代の2019年に北朝鮮住民の男2人を北朝鮮に強制送還した事件に関する言及だが、前より発言が短く、洗練された言い方という評価が出た。15日のぶら下がり取材では二つの質問しか受けず、この日は一つしか受けなかった。物議を醸している尹大統領の知人の息子が大統領室で勤務している問題については回答しなかった。

 複数の質問に答弁し、ときには手を動かしながら怒った口調で文前政権をののしっていたのとは異なる姿だ。「態度」が重要だという秘書官らの進言が反映されたようだ。

 傲慢な態度を見せず、ストレートな物言いを控える一方、懸案については大統領室がフェイスブックなどを通じて反論するなど、メッセージの管理にも乗り出した。尹大統領の公の発言を減らして敏感な懸案への対応は秘書官らが当たり、批判を受けても大統領ではなく秘書官らが受ける構図を定着させたい考えだ。

 こうした中、尹大統領の金建希(キム・ゴンヒ)夫人は知人を同行させるなどさまざまな問題を起こした公の活動を控えている。大統領室は拡大解釈を警戒しているが、夫人の活動中断も尹大統領の支持率下落を念頭に置いた変化との見方がある。

 大統領室高官は聯合ニュースに対し、「今が(支持率の)底だと良いが、もう少し落ちる可能性がある」としながらも、「支持率が落ちたからといってやるべきことをやらなかったり、やってはならないことをやったりすることは望ましくない」と述べた。