【ソウル聯合ニュース】韓国政府は2026年までの5年間に企業が半導体に340兆ウォン(約35兆8000億円)以上を投資するよう、研究開発(R&D)と設備投資に対する税制優遇を拡大することを決めた。李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官は21日、ソウル近郊の京畿道・華城にある半導体素材企業、東進セミケムの工場を訪れ、企画財政部、国土交通部などと共にまとめた「半導体超大国達成戦略」を発表した。

◇半導体団地のインフラ構築支援 設備投資の税額控除率引き上げ

 政府はインフラ構築支援と税制優遇の拡大により、企業が5年間に半導体分野に340兆ウォン以上を投資するよう促す計画だ。

 まず、大規模な新設・増設工事が進められている京畿道の平沢と竜仁の半導体団地の電力・用水施設など主要インフラ構築費用を国費で支援する。

 半導体設備とR&D投資に対する税制優遇も拡大し、大企業による半導体など国家戦略技術に対する設備投資の税額控除率を中堅企業と同じ8〜12%へと2ポイント引き上げる。

 半導体企業の労働・環境規制も緩和し、現在は日本の輸出規制品目のR&Dのみに認められている特別延長労働(週最大52時間から64時間に延長)を9月から半導体のR&D全体に拡大する。

◇ 半導体人材を10年間で15万人育成 「アカデミー」設立

 政府は31年までに半導体の専門人材を15万人以上育成するため、来年に半導体に特化した大学院を新たに指定し、教授の人件費や機材、R&Dを集中的に支援する。

 産業界も人材育成に乗り出し、年内に半導体人材育成機関の「半導体アカデミー」を設立する。来年から同アカデミーで大学生、就活生、新入社員など対象別に教育を実施し、5年間で3600人以上の人材を育てる計画だ。

 また、官民共同で来年から10年間に3500億ウォン規模のR&D資金を調達。半導体に特化した大学院と連携してR&Dを支援し、優秀な修士・博士を育成する。

 産業通商資源部はこの日、サムスン電子、SKハイニックス、東進セミケム、半導体協会と半導体産学協力のための4大インフラ構築に向け、このような内容の業務協約(MOU)を締結した。

 政府は、企業が海外の優秀な人材を誘致する際に提供する所得税50%減免の期間を現行の5年から10年に延長する方策も検討する。

◇ システムLSI市場のシェア30年に10%へ 素材・部品・装備の国産化率引き上げ

 政府は、次世代システムLSI(大規模集積回路)のR&Dに対する集中的な支援により、世界のシステムLSI市場における韓国のシェアを現在の3%から30年には10%に引き上げるための支援策も推進する。

 素材・部品・装備(装置や設備)の国産化率を現在の30%から30年には50%まで引き上げるとの目標も定めた。このため、現在は素材・部品・装備のR&Dのうち9%を占める市場先導型の研究開発の割合を、来年からは20%へと大幅に拡大することを決めた。

 このほか、官民合同で3000億ウォン規模の半導体生態系(エコシステム)ファンドを造成。来年から素材・部品・装備の改善や、工場を持たず設計に特化するファブレス企業の合併・買収(M&A)などに投資する方策も推進する。