【ソウル聯合ニュース】韓国と米国の両軍は今月下旬に予定する合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(UFS)」で、戦時体制への迅速な転換とともに北朝鮮による攻撃の撃退と反撃作戦まで一連の流れの習熟を図る。韓国国防部は1日に国会国防委員会に提出した国防懸案に関する業務報告資料で、UFSを危機管理演習、第1部演習、第2部演習の3部構成で実施すると説明した。

 危機管理演習では北朝鮮の挑発に対する初動対応と韓米の共同危機管理を訓練する。第1部演習は戦時の体制への転換と、北朝鮮による攻撃の撃退と首都圏防衛の演習とする。韓国政府の国家総力戦遂行手順の確認も並行する。第2部演習は首都圏の安全確保を目的とする逆襲と反撃作戦の演習を行う。 

 国防部はこれらの演習を通じて韓米で外交・情報・軍事・経済(DIME)の4要素を統合した戦争抑止手段を運用する。韓米連合の危機管理手順の熟達に重点を置く方針だ。

 国の総力戦遂行能力を向上させるため、国際紛争と重要インフラへの攻撃を想定した実戦的なシナリオを用いる計画だ。シナリオは原子力発電所での即製爆発装置(IED)発見や半導体工場の火災、銀行のオンラインシステムまひなどに対応する。空港でのテロや民間・軍施設へのドローン(小型無人機)攻撃などへの対応、不特定多数が利用する施設の被害復旧に備えた実動訓練(FTX)も並行する。

 韓米はUFS期間中に合同で11種の野外機動訓練も実施する。

 また、米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管に向け、韓国軍主導の未来連合軍司令部の完全運用能力(FOC)検証を行う。未来連合軍司令部の連合任務の必須課題リスト73項目のうち49項目を対象に、韓米合同の専門チームが評価する。

 国防部は「韓米の相互信頼を基盤に(移管に必要な)条件を満たすことに集中しながら、韓米同盟と連合防衛体制が一層強化された状態で作戦統制権の移管を推進する」と説明した。

 韓米はミサイル対応体制の強化に向けミサイル政策協議体を新設し、ミサイル防衛に関する共同研究にも取り組む計画だ。

 一方、国防部は北朝鮮の動向に関し「(北朝鮮北東部の)豊渓里核実験場の3番坑道は復旧が完了し、(国務委員長で朝鮮労働党総書記の)金正恩(キム・ジョンウン)が決定すればいつでも核実験を実施できるとみられる」と報告した。

 北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)については「新型の液体燃料のICBM(火星17)の再発射を準備しながら固体燃料ミサイルの改良も並行していると推定される」とした。金正恩氏が6月21〜23日の党中央軍事委員会拡大会議で前線部隊の作戦計画の修正や軍事組織再編などを承認したとの見解も示した。

 国防部は中国に関し、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」配備などを巡り韓国に圧力をかけているとしたほか、中国が3隻目の空母進水や大型巡視船配備などにより海洋進出の動きを加速させていると指摘した。