【ソウル聯合ニュース】韓国の防衛産業企業による兵器輸出が大きく伸びている。韓国防衛事業庁などによると、防衛産業企業の今年の輸出額は100億ドル(約1兆4300億円)を突破し、昨年に記録した過去最高額の70億ドルを大きく上回る見通しだ。

 記録更新はポーランドの発注によるところが大きい。ポーランド政府は7月、韓国から戦車K2を980台、自走砲K9を648門、戦闘機FA50を48機購入すると発表した。業界によると、契約額は総額148億ドルに上るという。

 ほかにも、今年1月にはアラブ首長国連邦(UAE)と「韓国型パトリオット」と呼ばれる弾道ミサイル迎撃システム「天弓2」の輸出契約を結んだ。契約額は35億ドル。弾道ミサイル迎撃システムは世界でも一部の先進国のみが開発に成功した最先端の兵器システムで、UAEへの輸出実現は韓国製兵器の技術力が海外で認められる契機になった。

 2月にはエジプトと自走砲K9の輸出契約を交わした。契約額は2兆ウォン(約2080億円)台で、K9の輸出額としては過去最高となった。K9はポーランドやエジプトのほか、これまでにトルコ、インド、フィンランド、ノルウェー、エストニア、オーストラリアに輸出されている。

 韓国防衛産業の競争力は北朝鮮の脅威と向き合う安全保障環境から生まれた面もある。

 最先端兵器の開発に打ち込む先進国に対し、韓国は戦車や自走砲など実戦に直ちに投入される通常兵器の性能高度化に力を入れ、その結果として他国に比べて高い生産能力と割安な価格を実現することができた。自走砲K9などの韓国製兵器は2010年の北朝鮮による延坪島砲撃など実戦の場で性能が検証されたことも、他国の兵器にはないアドバンテージとなった。

 ストックホルム国際平和研究所によると、17〜21年の兵器輸出市場で韓国のシェア(2.8%)は世界8位だった。4位の中国(4.6%)、5位のドイツ(4.5%)、6位のイタリア(3.1%)、7位の英国(2.9%)との差は比較的小さい。

 12〜16年と17〜21年のシェアを比較した成長率は韓国が177%と、17〜21年のシェア上位25カ国のうち断トツの1位だった。この勢いなら尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が目標とする世界4位以内も夢ではない。