【ソウル聯合ニュース】韓国大統領室は31日、ソウルの繁華街・梨泰院で29日夜に起きた雑踏事故の対応に重点を置いて会議を行った。同室は、警察や地方自治体など当局のずさんな安全管理が被害を拡大したとの一部の指摘に対して「(事故の)収拾が優先」とのスタンスだ。

 これに先立ち、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は前日発表した談話で「国政の最優先順位を事故の収拾と後続措置に置く」方針を明らかにした。

 談話の発表後に事故現場を訪問し、中央災難(災害)安全対策本部の会議を主宰した尹大統領は、大統領室で首席秘書官らと随時会議を開いて状況を点検した。

 31日午前にはソウル市庁前のソウル広場に設けられた政府の合同焼香所を訪れて犠牲者を追悼した後、拡大定例会合を開いて関係官庁に積極的な協力を呼びかけた。

 一部では、今回の事故は事前に予想できたとの指摘も出ている。

 事故当日は10万人を超える人が集まるとの見通しだったにもかかわらず警察が現場に配置した人数はわずか137人にとどまり、性犯罪や薬物犯罪など治安管理のみに集中したとされる。

 行政安全部の李祥敏(イ・サンミン)長官が前日の会見で「特に憂慮するほど多くの人が集まったわけではない」と発言したことも物議を醸した。

 一方、大統領室は予想のつかない偶発的な事故だったとして、責任論よりも事故への対応に集中する構えだ。

 さらに、「大統領室の竜山への移転に伴う警護・警備需要の増加が現場の人手不足につながった」とする野党関係者の批判に対しては厳正に対応するとの立場だ。

 大統領室の関係者は、聯合ニュースの取材に対し「行政安全部長官の発言は政務的に少し乱暴な面があった」としながらも「防ぐのが難しい事故だったのは事実だ」と述べた。

 別の関係者は「悲劇的な災害を政治的に利用するのは国家的害悪だ」と強調した。