【ワシントン聯合ニュース】韓米定例安保協議(SCM)のため訪米している韓国の李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防部長官は2日(現地時間)、米シンクタンク・外交問題評議会(CFR)の会合で演説し、北朝鮮が海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)の南側に弾道ミサイルを発射したことについて「実質的な領土侵害だ」と指摘した。

 北朝鮮は2日(日本時間)、西部や東部から海上に向けて短距離弾道ミサイルを含め約25発のミサイルを発射した。また、南北軍事合意によりNLL付近に設定された海上の緩衝区域に向け約100発の砲撃を行った。

 李氏は、弾道ミサイルのうち1発がNLLを越えて韓国側の公海上に落下したことを巡り、「(南北)分断後で初めてNLLを侵犯したミサイル挑発であり、実質的な領土侵害に当たることから極めて異例だ」と指摘した。そのうえで「韓米は確固たる連合防衛体制を基に共同で対応しており、今後も北のいかなる挑発にも韓米が共に断固として対応していく」と強調した。

 また、「このところ北の核使用に対する国民の懸念が増していることから、わが軍の能力を強化するとともに、いかなる瞬間も米国の拡大抑止力が機能するという信頼を植え付けるため韓米が緊密に協議を行っている」と紹介した。

 李氏は、北朝鮮が核・ミサイル能力を高め、挑発を繰り返していることは、朝鮮半島にとどまらず北東アジアやインド太平洋地域の平和と安定に対する直接的な安全保障上の挑戦だとの認識を示した。

 演説後の質疑応答では、CFRの専門家から北朝鮮の非核化に向けた協力策、米国の拡大抑止の実行力を引き上げる方策、韓米日の安保協力、韓国の防衛産業の力量などについて尋ねられ、国防部の立場を説明した。