【ソウル聯合ニュース】韓国軍は10日、7日から実施している北朝鮮の核・ミサイルなどに備えた指揮所訓練(CPX)「太極演習」を終了する。前日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射しており、最終日はさらなる挑発に踏み切る可能性に備えながらの訓練実施になる。

 

 太極演習は実際の兵力や軍事装備は動かさず、コンピューターシミュレーションなどによるウォーゲームの形で行われている。

 だが北朝鮮は対外メディアなどを通じ「コンピューターシミュレーション訓練だからといって、その侵略的、攻撃的な性格と危険性がなくなるわけではない」と反発。9日午後に西部の平安南道・粛川付近から朝鮮半島東の東海に向けて短距離弾道ミサイル(SRBM)1発を発射した。5日午前に朝鮮半島西側の黄海に向けSRBM4発を発射して以来、4日ぶりにミサイルによる挑発に踏み切った。

 それに先立ち、北朝鮮は韓米が大規模な空軍合同訓練「ビジラント・ストーム」を実施していた今月2日から5日にかけ、約35発のミサイルを発射。このうち2日に発射されたミサイルは海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)の韓国側に落下した。NLLの韓国側に北朝鮮のミサイルが着弾したのは、南北分断後初めてだった。

 太極演習は1995年から始まり、毎年5〜6月に開催されたが、2018年には南北・米朝首脳会談を踏まえ10月に延期。19年には戦時や災害など国家の非常事態に対応する政府の「乙支演習」と統合し「乙支太極演習」として5月に実施された。20年には新型コロナウイルスや水害被害の影響で開かれず、昨年には乙支太極演習として10月末に開催された。今年は乙支演習が8月の韓米合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(UFS)」に合わせて実施され、太極演習が4年ぶりに単独で開かれた。

 韓国軍は8月にUFS、9月に米原子力空母「ロナルド・レーガン」が参加する韓米合同演習、10月に野外機動訓練「護国訓練」と黄海での合同海上訓練、11月にビジラント・ストームと、4か月連続で大規模な訓練を行っている。

 北朝鮮も8月以降、戦術核運用部隊のミサイル発射や砲兵部隊の砲撃などで対抗。今回の演習にも弾道ミサイル発射などの挑発で対抗した。