【ソウル聯合ニュース】国連総会の第3委員会(人権)が北朝鮮の組織的かつ広範な人権侵害を非難し改善措置を求める決議案を採択したことを受け、韓国外交部は16日、「韓国を含む63カ国が共同提案国として参加し、決議が昨年に続きコンセンサス(総意)で採択されたことを歓迎する」とする報道官論評を出した。

 論評は「(決議案で)北に対し、他国の国民を対象にした人権侵害に関連して家族と関係機関に全ての情報を公開するよう促したことに注目する」と言及した。決議案に盛り込まれたこの文言は2020年に黄海上で起きた北朝鮮軍による韓国公務員の射殺事件を指すものとみられる。また、「決議には北に送還される住民が強制失踪、恣意的な処刑、拷問、不当な待遇の対象になってはならないという内容も盛り込まれている」と指摘した。これは19年に韓国から北朝鮮住民が強制送還された事件を意味するとみられる。

 論評は「新型コロナウイルスの対応措置で北の人権・人道的な状況が悪化したことを深く懸念し、決議の勧告を受け、住民の人権・人道的状況の改善のための実効的な措置を直ちに取ることを促す」と求めた。

 韓国政府は19年からは昨年までは南北関係に与える影響などを考慮し、北朝鮮人権決議案の共同提案国に加わらなかった。今年は北朝鮮の人権問題の公論化を重視する尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の発足に合わせて共同提案国に復帰し、欧州連合(EU)主導の文言の調整にも積極的に参加した。

 決議案は来月中に国連総会本会議で正式に採択される見通し。