【ソウル聯合ニュース】サウジアラビアの実権を握るムハンマド・ビン・サルマン皇太子が17日に来韓したのに合わせ、韓国企業とサウジの政府や機関、企業がさまざまな超大型協力プロジェクトを始動させた。

 韓国産業通商資源部とサウジ投資省がソウルでこの日開催した投資フォーラムで、韓国の主要企業とサウジの政府・機関・企業は幅広い産業分野にわたる26件の契約や覚書(MOU)を交わした。

 このうち6件は韓国の民間企業とサウジ投資省、17件は公企業を含む韓国企業とサウジ機関・企業、3件はサウジが投資する企業(石油大手のSオイル)と韓国の建設会社がそれぞれ結んだもの。いずれも大規模協力プロジェクトで、事業費の合計は最大数十兆ウォン(数兆円)に達すると見込まれる。

 韓国南東部・蔚山での大型石油化学事業(シャヒンプロジェクト)を進めるSオイルが韓国建設3社(現代建設、現代エンジニアリング、ロッテ建設)と結んだ設計・調達・施工契約は、単一事業として過去最大規模の対韓投資プロジェクトに挙げられる。

 ムハンマド皇太子はSオイルの大株主であるサウジの国営石油会社サウジアラムコの大株主。同プロジェクトは70億ドル(約9770億円)を投じ、蔚山に石油化学製品の生産設備を設ける超大型事業で、皇太子の来韓に合わせて投資を正式に発表した。

 サウジが力を入れる巨大都市開発プロジェクト「NEOM(ネオム)」を巡っても、韓国企業とサウジの政府・企業が契約やMOUを結んだ。

 同プロジェクトは、ムハンマド皇太子が石油頼みの経済構造からの脱却を目指して2017年に発表した。事業費5000億ドルを投じて紅海のアカバ湾の東側に未来都市を建設する。

 韓国電力公社、韓国南部発電、韓国石油公社、鉄鋼最大手ポスコ、サムスン物産は、サウジの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)とグリーン水素・アンモニア工場の建設プロジェクトに関するMOUを締結した。この予定事業費は65億ドルに上る。

 鉄道車両を手掛ける現代ロテムは、2兆5000億ウォン規模のネオムの鉄道事業での協力に向けサウジ側と提携した。同国の高速鉄道事業を受注すれば、韓国高速鉄道の初の輸出となる。

 このほか、化学や合成油、製薬、ゲーム、スマートシティー分野で韓国企業とサウジ投資省などがMOUを結んだ。コージェネレーション(熱電併給)、ガス・石油化学などのエネルギー分野、鋳造・鍛造・工場建設などの製造分野でもサウジとの事業協力に踏み出した。バイオや農業、サービス、投資分野でも事業推進を宣言した。

 韓国では1970年代に建設業を中心に中東進出が進み、中東特需が起きた。両国が合意した協力事業が計画通り進めば、当時に匹敵する大規模海外事業の受注が期待される。李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官は投資フォーラムで、「今年、両国の国交樹立60年を迎え、これまでエネルギー・建設分野で積み上げてきた信頼を基に現在の危機を共に克服したい」と述べた。