【アブダビ聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が14日午後(現地時間)、アラブ首長国連邦(UAE)を国賓訪問した。韓国首脳のUAE国賓訪問は1980年の両国の国交樹立以来で初めて。尹大統領にとって今年初の海外訪問で、就任後の中東訪問は初めて。

 UAE側は尹大統領の専用機が同国の防空識別圏に入ると、空軍の戦闘機が左右2機ずつ計4機で「護衛」するなど厚遇した。アブダビの空港ではアブドラ外相らUAEの主要閣僚らが出迎えた。アブドラ外相はムハンマド大統領の実弟。

 空港に到着した尹大統領はアブドラ外相に「多くの閣僚や約100人の企業家と共にやってきた。(国賓訪問で)大きな成果が出ることを期待している」と述べた。

 尹大統領は15日にムハンマド大統領と首脳会談を開く。会談では両国の関係を最高レベルの「特別戦略パートナー関係」に引き上げるための議論が行われる。

 会談の内容とともに、両首脳が原発や防衛産業、インフラなどでの協力強化策を発表するかどうかにも注目が集まる。

 尹大統領はUAE滞在中に、現地特殊部隊の教育訓練などのため韓国から派遣されている「アーク部隊」を訪問する。同部隊は両国の軍事協力の象徴となっている。

 また尹大統領はバラカ原発も訪問する。同原発は2009年に韓国が受注し、韓国の原発輸出第1号となった。ほかに両国の企業家が出席するビジネスフォーラムに出席し、経済協力ビジョンを発表する。

 尹大統領は17日までUAEに滞在し、次の訪問先のスイスに向かう。