【ソウル聯合ニュース】韓国の防衛事業庁は16日、初の国産超音速戦闘機、KF21(通称「ポラメ=若鷹」)が「暫定戦闘用適合」判定を受けたと発表した。2024年の量産開始に向けた要件を備えたことになる。事業構想から20年余りで、量産を間近にしている。 

 暫定戦闘用適合は航空機や艦艇など生産開始まで長く時間を要する場合、研究開発中に量産を可能にするための手続き。これによって兵器システムの迅速な戦力化を図る。

 KF21の試作機はこの2年ほど、飛行速度や戦闘行動半径、離着陸距離をはじめ、約260の試験項目の検証を続けてきた。防衛事業庁の関係者は「国防部と軍合同参謀本部、空軍、開発事業者など関連機関の緊密な協力と努力により、最初の試験飛行が成功裏に完了し、要求される性能を充足させたことから『暫定戦闘用適合』の判定を受けた」と説明した。

 KF21は01年8月に当時の金大中(キム・デジュン)大統領が「15年までの開発」を宣言。防衛事業庁が韓国航空宇宙産業(KAI)と開発の本契約を結び、16年1月に開発に着手した。

 21年4月に試作1号機が出庫され、地上試験を経て22年7月に初の試験飛行に成功した。超音速飛行と夜間飛行の性能を確かめ、アクティブ電子走査アレイ(AESA)レーダーを搭載した試験飛行も実施した。試作2号機は先月、試験用の短距離空対空ミサイルを分離するテストをクリアしている。

 KF21は今後、低高度と高高度、低速と超音速といった全ての飛行領域で安定性と性能の検証を重ねる。空中給油や空対空ミサイル誘導・発射、電子戦装備なども試験対象とする。

 防衛事業庁は来年からKF21の量産に入り、26年には最終的な「戦闘用適合」判定を得て、同年下半期に空軍への引き渡しを始める計画だ。