【ソウル聯合ニュース】韓国政府が29日に閣議決定した2024年度(1〜12月)予算案によると、来年の国防予算は59兆5885億ウォン(約6兆6010億円)で今年に比べ4.5%増額される。北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応する戦力の補強に7兆ウォン超を投じる計画だ。

 政府は北朝鮮の核・ミサイルへの対応体制である「韓国型3軸体系」の強化を図っており、24年度は7兆1565億ウォンを充てる計画だ。3軸体系は、北朝鮮のミサイル発射の兆候を探知して先制攻撃する「キルチェーン」、発射されたミサイルを迎撃する「韓国型ミサイル防衛体系(KAMD)」、北朝鮮から攻撃された場合に指導部などに報復攻撃を行う「大量反撃報復(KMPR)」からなる。

 最新鋭の第5世代ステルス戦闘機F35Aを追加導入する事業など、キルチェーン用の戦力に3兆3010億ウォンを投じる。長距離地対空ミサイル(LSAM)をはじめとする複合的・多層的なミサイル防衛には1兆5661億ウォン、高威力ミサイルや、敵の首脳部を除去する「斬首作戦」を担う特任旅団の戦力強化などの報復戦力には7483億ウォンの予算を振り向ける。

 朝鮮半島と周辺地域の映像情報を収集する全天候型の軍事偵察衛星の獲得を目指す事業など、監視偵察・指揮統制の基盤戦力には1兆5411億ウォンを投入する。

 このほか、空軍戦闘機F15Kの性能改良に246億ウォン、韓国型駆逐艦KDX2の性能改良に192億ウォンの予算を組んだ。人口減少など今後の環境変化を見据え、人工知能(AI)基盤の有人・無人複合戦闘システムの構築にも2136億ウォンを投じる。

 兵士の月給引き上げの予算としては来年4兆2705億ウォンを確保する。兵長の月給は23年度の100万ウォンから来年度は125万ウォンに増額する。兵士向け積立の政府支援金も月最大40万ウォンに引き上げられるため、合計すると実質的な月給は165万ウォンとなる。兵長の下の上等兵は月給(政府支援金除く)が今年の80万ウォンから来年100万ウォン、一等兵は同68万ウォンから80万ウォン、二等兵は同60万ウォンから64万ウォンにそれぞれ増える。

 また将校と副士官の奨励金を引き上げ、初級幹部の待遇も改善する。