7月の経常黒字35.8億ドル 3カ月連続プラス=韓国
ただ、1〜7月の経常黒字は60億1000万ドルで、前年同期(265億7000万ドル)に比べ約77%急減した。
7月の経常収支を項目別にみると、商品収支(貿易収支に相当)は42億8000万ドルの黒字で、4月から4カ月連続の黒字となった。
輸出(504億3000万ドル)は前年同月比14.8%減少した。昨年9月に23カ月ぶりに減少に転じて以降、11カ月連続でマイナスを記録した。石油製品(通関ベースで41.8%減)、半導体(33.8%減)、化学工業製品(16.4%減)、鉄鋼製品(12.6%減)が低迷し、中国(25.1%減)、東南アジア(20.9%減)、欧州連合(EU、8.4%減)、米国(8.1%減)、日本(6.0%減)への輸出も減少した。一方、乗用車の輸出は15.7%増えた。
輸入(461億5000万ドル)は22.7%減少し、減少額と減少率がともに輸出を大幅に上回った。特に、エネルギーの輸入価格下落により原材料の輸入が35.7%減少。原材料の減少率はガス(51.2%減)、石炭(46.3%減)、原油(45.8%減)、石油製品(40.9%減)で大きかった。半導体(22.6%減)、半導体製造装置(13.7%減)、輸送用機器(13.3%減)などの資本財も12.5%減少した。穀物(20.3%減)、乗用車(19.2%減)など消費財の輸入も12.1%減少した。
サービス収支は25億3000万ドルの赤字。赤字幅は6月(26億1000万ドルの赤字)からは小幅縮小したが、前年同月(7000万ドルの赤字)に比べると赤字の規模は約36倍に拡大した。
新型コロナウイルスの水際対策が緩和された影響で、旅行収支の赤字幅(14億3000万ドル)は前年同月(8億4000万ドル)の約2倍に達し、輸送収支の黒字(9000万ドル)は前年同月(14億7000万ドル)から13億ドル以上急減した。
給与・賃金と投資に伴う利子や配当を差し引きした所得収支(第1次所得収支)は29億2000万ドルの黒字で、6月(48億5000万ドル)から減少したが、前年同月(26億2000万ドル)に比べると増加した。配当所得収支の黒字は、6月の42億3000万ドルから25億6000万ドルに減った。